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「人魚姫のごめんねごはん」



人魚姫のごめんねごはん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。原著:野田宏、イラスト:「盤上のポラリス」の若松卓宏、やわらかスピリッツ連載中。

お魚たちの王国に暮らす人魚姫・エラ。ある日、友達の鰹男(かつお)が人間たちに釣られてしまったことを知る。冷酷で野蛮な人間は恐ろしいが、鰹男の供養のために、地上の魚料理屋へ行くことを決意したエラ。そこで彼女が見たのは、鰹のたたきにされてしまった鰹男だった。手を合わせ供養するエラだったが、客の一言で、禁断の行為に手を出してしまう……。

居合わせた客の(食わずに帰るなら)「釣られたカツオも成仏できねぇな」の一言で、カツオのたたきを食すことになったエラ姫は、そのお味に感動してしまうのでした。

お友達を食べちゃったという、その行為に強い背徳感を抱きながらも、美味を忘れることができないエラ姫は、第二、第三の被害者(魚)も供養のためと地上へ向かい、そしてそのお味を堪能してしまいます。決して食すまい、という誓いも美味の前では無意味。「ごめんね、〇〇、いいお味です」が決め言葉。

自分は人魚姫失格だ、という苦しみを抱きながらも、魚を食べるのはおいしい、という欲望に抗えない姫の、共喰いグルメコメディです。エラ姫がダメよダメよと言いながらも、自分の欲望に忠実なところが可愛くもあり、恐ろしくもある怪作。冷静に考えると、かなりサイコティックなエラ姫ですが、この人単なるあんぽんたんじゃなかろうか、と気づくと急に愛しくなる不思議。

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「春と盆暗」



春と盆暗 (アフタヌーンKC)

おすすめコミック。熊倉献(くまくらこん)著、アフタヌーン連載終了。

バイト仲間のサヤマさんは、笑顔がチャーミングな女性。でもちょっと変わったところがあって、接客の際、しつこいお客さん相手には、見えないところで手をグーパーグーパー。その理由とは? カラオケボックスにやってきた女子高生、お客様名簿の名前がいつも違う。よく見ると中央線の駅の名前? 連れてくる男性もいつも違う。はたして何者なのか? その他二編、全四編+おまけのオムニバス作品。

今一つパッとしない男子と、ちょっと不思議な発想をする女子の恋愛もの。淡々とした日常の中で、どこにでもありそうで絶対ないファンタジー感がよい。また、変な娘だな……と思いつつも、少しでもその娘の事を知りたいとする男子陣がほほえましい作品。

なんとなく手に取ってみましたが、落ち着いた内容で気に入りました。読了後、連載誌どこだったのだろうか、と巻末を見たらアフタヌーンとあり、ああ、アフタヌーンっぽいわ、と納得(伝われ)。

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「転生したら剣でした」



転生したら剣でした (1)(バーズコミックス)

おすすめコミック。原作:棚架ユウ、作画:丸山朝ヲ、キャラクター原案:るろお。デンシバーズ連載中。

名もなきオタク会社員である主人公は、交通事故にあい命を落としてしまう。不幸な人生を終えた彼が目を覚ますと、そこは異世界、自分は剣の姿になっていた。剣の姿のまま動き回れることを知った彼は、周囲の敵を斬って斬って斬りまくってレベルを上げるが、魔力を吸われる森で動けなくなってしまった。そこに通りかかったケモ耳の少女・フランに助けられ、フランの夢のため、ともに戦うことに……。

タイトルまんまの話です。剣となってしまった主人公は、へこたれることなく、剣の成長の仕組みを理解し、周囲の敵を倒して着々レベルを上げ、やがて近郊をすべて制圧。外に出た瞬間動けなくなり、そこに奇跡的に訪れたフランに拾われます。

奴隷商人に囚われ、魔獣に襲われていたフランを助けた後は、彼女の夢である「進化」のために戦います。冒険者ギルドに登録し、剣の身に着けたスキルと、フランの持つ敏捷性で強敵を倒しながら、旅は続きます。

剣こと「インテリジェンスウェポン」として、雑魚を倒しながら、地道に自己強化していく様はよく見るMMORPGの光景。プレイヤーがおらず、剣だけで戦うとこうなるのか、という違和感が面白い。”料理王”や”解体王”など、諸事情により変なスキルも所持していますが、それものちの冒険に活きてきます。モンスター相手に戦い続けて得た強さで、並み居る強敵をばったばったと退けていくカタルシスが大きな特徴。

一方で、剣の使い手であるフランの成長も楽しみな作品。ちょっと寡黙ですが、素直で優しい獣娘。しかし、やるときにはやる女の子。黒猫族特有のスピードを活かした立ち回りで、強力すぎる剣を制御し、いかに戦い抜いていくのか。夢である進化を達成できるのか。奴隷からスタートした彼女の人生は、剣を得てどのように変化していくのか、楽しみです。

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「川柳少女」



川柳少女(1) (講談社コミックス)

おすすめコミック。五十嵐正邦著、週刊少年マガジン連載中。4コマ漫画。

普段まったくしゃべらず、伝えたいことはすべて川柳で伝える少女・雪白七々子。顔は怖いし喧嘩は強いが、川柳好きな男子・毒島エイジ。日々のあれこれを川柳にのせて、まったり学園生活を満喫中。

五七五系女子ラブコメ、という新たなジャンルを切り開いた作品。川柳や俳句といえば、過去には「GO!GO!575」なるアニメ、ゲームがありましたが、本作はそもそもヒロインがしゃべらないという大胆な作り。

七々子は基本的にしゃべらず、意思伝達は川柳(筆談)で行います。周囲の人間は理解があり(?)、声を出さなくても許容となってます。しゃべらない分、ちょっとした仕草や表情が可愛く、好感が持てます。川柳も堅いものではなく、日常会話をそのまま句にしたような感じでグッド。

そんな七々子が気になる男性が、元不良のエイジ。偶然出会った二人ですが、ともに文芸部へ入部し、川柳を通じて交流を深めていきます。エイジの句は……なんというか、独特の味があります。ちょっと不器用だけれど、なかなか頼りになりそうな好感の持てる男。はたして七々子の想いは届くのか?

キャラが立っていて、話も面白く、川柳だからといって堅苦しくもなく、気張らずゆるーく読める良作です。

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「愚かな天使は悪魔と踊る」



愚かな天使は悪魔と踊る 1 (電撃コミックスNEXT)

おすすめコミック。アズマサワヨ著、電撃マオウ連載中。

転入生・阿久津雅虎。見た目は普通の学生だが、その正体は悪魔。天使たちに押され気味な魔界を盛り上げるため、皆をやる気にさせる、カリスマ性のある人材を探しに来ていたのだった。転入早々、これはと思える美少女を見つける。金髪で小柄、性格もよい評判の美少女・天音リリー。阿久津は勇気をもって彼女に目的を告げるのだったが、実は彼女の正体は……。

腹黒天使でした。

宿敵をスカウトしようとした阿久津は、逆に天音に弱みを握られた上に、戦いに負けて服従を余儀なくされてしまいます。天音の命令で、同族である悪魔狩りを手伝うことになる阿久津ですが、めげることなく、天音を打倒し、堕天させることに賭けます。一方の天音は、何やら別の目的があるらしく、阿久津を完全服従させ更生させようと企みます。学校では優等生を演じていますが、阿久津の前では高圧的でわがままな一面も見せます。

敵対する二人ですが、やがて恋心のようなものが芽生えてきます。本当はコイツいいやつなのか? 堕天か更生か、愛か憎しみか、二人の葛藤が見どころ。互いの目的がちょっとふわふわしている感じはしますが、テンポがよく、先も楽しみなよいラブコメです。天音は可愛いだけじゃなく、顔芸もできる良いキャラです。

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「バイオレンスアクション」



バイオレンスアクション 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。原著:沢田新、イラスト:浅井蓮次。やわらかスピリッツ連載中。

いやしのデリヘル・ぷるるん天然娘特急便。一見普通の風俗店、しかし本当は殺し屋派遣業。所属する殺し屋の一人・菊野渓(きくのけい)は、簿記の学校に通う20歳の専門学生。ゆるーい感じの性格ながら、人を殺すことにためらいなく、たんたんと処理していく様は正にヒットマン。簿記検定2級合格を目標にしつつ、今日もターゲットを始末していく。

ゆるい。主人公の性格が。どこにでもいそうな普通の子、でも本業はヒットマン。というギャップが面白い作品です。殺そうとしている相手に笑顔で話しかけたり、クライアントから待ったがかかったときには、敵の目前で簿記の勉強を始めるという節操のなさ。友達と鍋をつついているときは、可愛らしい一面も見せます。

しかし、殺しの技術はピカイチ。対象がヤクザの事務所でも、ほぼ一方的に攻撃し制圧してしまうほどです。それが天性のものなのか、努力の表れなのか、まだ劇中では語られていませんが、そのあたりのミスティックな点も魅力。一体この子は何者なのか? クールでも熱血でもクレイジーでもない、ゆるふわ系ヒットマンの活躍にこれからも期待!

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「天久鷹央の推理カルテ」



天久鷹央の推理カルテ (1)

おすすめコミック。原作:知念実希人、イラスト:緒原博綺、キャラクター原案:いとうのいぢ。月刊コミック@バンチ連載中。

天医会総合病院統括診断部診療部長・天久鷹央(あめくたかお)。各科で診断困難とされた患者も、常人離れした診察術で、たちどころに診断してしまう天才女医。しかし彼女が診察するのはただの病人だけではない。河童を見た、幽霊を見たなど、患者たちが持ち込む怪奇的な事件に興味を持ち、自ら医療の力で解決に導いていく。

新潮文庫nexの同名小説のコミカライズ版となります。原作者は現役の医師であり、各話の終わりには、筆者の医療トリビアが掲載されています。

医学の力で、不可解な事件を解決していく天才ドクターの話。医療の知識を活かして、患者の症状や事件現場の状況から真相を究明しつつ、さらに病気も治してしまいます。例えるならNHKのTV番組「総合診療医 ドクターG」のような感じです。

天久先生は天才ではありますが、性格や言動にやや難があり、なんでも首を突っ込んでいったり、患者の応対がぶっきらぼうだったりします。しかし、あまりある知識と冷静な判断力で問題を看破していくところが魅力的。

いくつかエピソードがありますが、中でも「不可視の胎児」の話は秀逸。赤ん坊を妊娠したという少女、しかしエコーに胎児の姿は見られない。おそらく想像妊娠かと思われたとき……。ほか、考えさせられるようなエピソードが多く、今後も期待できます。

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「旧約マザーグール」



旧約マザーグール (上) (下) (リュウコミックス)

おすすめコミック。「昭島スーサイド☆クラブ」の菅原キク著。アーススターにて連載終了の「HOLYHOLY」の新装版。

“その無人の島に最初に辿り着いたのは、目も耳も不自由な一人の乙女と、14人の生まれたばかりの赤子だけだった”

豪華客船で行く、聖エルレシアン女学園の修学旅行。突然の事故により船が沈没してしまったが、何とか生き残った少女たちは、無人島と思しき島へ流れつく。優等生・草間トリノと優しい友人・小井戸ひな達生徒は、家に帰ろうと、島を探索するうちに、巨大な目を持つ異形の怪物に遭遇してしまう。この怪物は何者なのか、この島から逃げ出すことはできるのか? 少女たちのサバイバルが始まった……。

旧題「HOLYHOLY」、コミックリュウWebにて連載中の「マザーグール」のアナザーストーリーです。登場人物が共通となるため、どちらも同じ時間軸ですが、違ったストーリーが展開します。

ちょっと百合めな無人島でのサバイバルホラーで、敵の正体が良くわからないまま、逃げろ逃げろで展開します。物語と並行して、おそらく怪物の祖となったであろう、目も耳も不自由な乙女とその子供たちの伝承が語られ、この怪物の正体に迫っていきます。なぜ怪物は少女たちを襲うのか、どうすれば逃げ切れることができるのか、が注目ポイントです。

登場人物がみな個性的で、キャラが多いわりに書き分けができているところに好感。また、お嬢様ゆえの楽天的な発想で危機感が欠如していたり、仲間内のトラブルや独断専行での失敗など、やってはいけないようなことを率先してやらかしていきます。このままじゃ全滅必死。その中で、唯一現実感のある主人公のトリノが、仲間たちを引っ張っていきます。しかし彼女にも弱点があって、ままならないことも……。

ストーリーは完結せず、そのまま「マザーグール」へと解決編は引き継がれます。漂流した別のグループの話となりますが、トリノたちに合流して戦う形になったらうれしい限り。はたしてどうなるか、そういった面でも非常に楽しみです。

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「ゴブリンスレイヤー」



ゴブリンスレイヤー(1) (ビッグガンガンコミックス)

おすすめコミック。原作:蝸牛くも、作画:黒瀬浩介、キャラクター原案:神奈月昇、月刊ビッグガンガン連載中。

新米冒険者、女神官は、ギルドで知り合った新米仲間たちとパーティを組み、ゴブリン退治に向かう。しかし、ゴブリンは予想以上に手ごわく、パーティは自分を残して全滅してしまう。死を覚悟した瞬間、現れたのは鎧兜を身につけた最高クラスの冒険者「ゴブリンスレイヤー」だった。顔を見せないこの男は、ゴブリンを狩ることのみ請け負う、謎の冒険者だった……。

原作はGA文庫のライトノベルとなります。キャラクターに名前はついていないので、まおゆうのように、職業で呼ばれています。

ファンタジーの世界では、雑魚として扱われるゴブリンですが、本作では、新米冒険者など話にもならないぐらい強敵であり、ドラゴンなどの強大なモンスターよりも、小さいながらも多くの被害を与えるモンスターとされています。

甘い考えでゴブリンに挑みパーティは全滅します。ボッコボコにされたとき、登場する異常な強さの冒険者。それがゴブリンスレイヤーであり、淡々とゴブリンを屠り、子どもにも容赦せず、一切顔を見せない不気味な男です。

彼はゴブリンに異常に執着し、斬り殺し、殲滅させることを楽しいと感じています。他の強力なモンスターには興味はなく、淡々と狩り続ける日々。女神官は彼に恐れを抱きながらも、パーティとしてともに行動するようになります。ゴブリンを狩り続けた先に何が待つのか、ダークヒーローと正統派ヒロインがコンビを組んで戦う異色のファンタジーです。

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「魔王城でおやすみ」



魔王城でおやすみ 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。熊之股鍵次、週刊少年サンデー連載中。

魔王に捕らえられてしまった姫君、オーロラ・栖夜(スヤ)・リース・カイミーンの悩みは、寝る以外やることがないこと……。幽閉されてはいるが、公務からも解き放たれ、扱いはVIP級、ご飯も意外と美味。しかし、安眠できたためしがない。どうすればよい眠りにつくことができるか? 今夜も安眠のためのアイテムを探しに、魔王城を徘徊するのであった……。

囚われの姫の快眠ライフを描いたファンタジーコメディ。まずは枕の質を上げるために、ふわふわしたモンスターの毛をむしることからスタート。トゲトゲのモンスターから針を抜き取って裁縫道具として、姫特製安眠枕を作り上げましょう。

牢屋のカギを持つモンスターを懐柔し、自由に魔王城を徘徊し始める姫。シーツ、ベッド、その他もろもろ、安眠のためのアイテムをかき集め、時に自作し、たくましく生き抜いていきます。

一方、人間の勇者や魔王・モンスターたちも、姫にひっかきまわされながらも、それぞれの役割を全うしようとがんばります。がんばるけれど、姫の粗相が原因で、基本的に取り越し苦労に終わります。かわいそうに……。

そんな姫とモンスターたちの安眠コメディです。
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「けものフレンズ」についての感想(前半)

たまには、アニメの感想でも。巷で話題のアニメ「けものフレンズ」について。

~あらすじ~(公式サイトより)
この世界のどこかにつくられた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」。そこでは神秘の物質「サンドスター」の力で、動物たちが次々とヒトの姿をした「アニマルガール」へと変身――! 訪れた人々と賑やかに楽しむようになりました。しかし、時は流れ……。

ある日、パークに困った様子の迷子の姿が。帰路を目指すための旅路が始まるかと思いきや、アニマルガールたちも加わって、大冒険になっちゃった!?

現在第6話まで進行中、結構がっつりアプリ版をプレイしていたので、設定の違いに戸惑いつつ、楽しんでおります。
ヒット作なので、各話の細かいあらすじは省きます。他所で探してみてください。

正直、最初はサーバル以下、素人みたいな声優はなんとかならんかったのかと、イライラしながら見てましたが、それはこういうもんなのだ、と悟ってしまえばまあ大丈夫に(サブキャラは逆に精鋭声優揃いで安心)。

ジャパリパークの開園前だったアプリ版と異なり、ジャパリパークは開園後、しかもどうやら人類滅んだっぽい? 演出やプロットとなっているため、いやでも「猿の惑星」を思い出す感じになっています。
Twitterでは「#けものフレンズ考察班」なるタグもでき、このフレンズしかいない荒廃した(?)世界はどのようにできたのかなど、文字通り考察がされていて、楽しめます。明らかに深読みなのに、案外読めてしまうところが素晴らしい。

さて、コミック版も含め、この作品の厄介なところは、同一素材を元にした別作品と思われるのに、設定の一部だけ重複させるなどして、鑑賞者を混乱させる点です。
まあ、そこが面白い点でもあるのですが、例えば「トキ」は、アプリ版もコミック版もアニメ版を「音痴」という点で統一されていますが、「キタキツネ」はアプリ版では儚げな感じのキャラクターだったのが、コミック版ではツンデレで小生意気なキャラクターになっていたり、外見と中身を変えてきています。

アプリ版とアニメ版で比較すると、パークガイド(ミライさん)の被っていた帽子と同じデザインのものを、かばんが被っていること、また両者とラッキービーストの声は同一声優(内田彩)であることが共通点ですが、それならサーバルはそれを知っているはずなので、矛盾が発生するなど、混乱の種が多々あり。また、アライグマとフェネックが何かの目的のためにサーバルを追っている、というのも同じ(アプリ版はかばんではなくセーバルを追撃)。

合わせて世界観を考えていくと、ジャパリパークについては、アプリ版はセルリアンのせいで開園できない、コミック版では開園しており来園者も多い、アニメ版では人間の姿がなく荒廃している、と三者三様。時系列があるんだかないんだか。

これらの事象についての解は、手塚治虫作品や「舞-HiMEプロジェクト」などの「スターシステム(同一人物が別作品でも登場するが、見た目や名前が同じだけで別人扱い)」を採用していると思われるので、メディアは関係なくすべて別人物別世界……としてしまえばよいのですが、ここで一つ問題が。

アプリ版の配信が終わってる=ジャパリパークが崩壊した?

そんなことがあり、時系列が実はあり、終了したアプリ版の続きでは? 説が浮上してくるのですが、それもまた矛盾を残しているためにありえない感じです。
なぜなら……アプリ版は超ハッピーエンドで終わるから……。

ストーリーもサービスも、大団円で終わっているので、これをアニメ版で壊すようなことは、さすがにしてこないんじゃないかと推測してます。
完全無料化(ようするに事実上のサービス撤退)した後、過去イベントが全部解放されて、二週目のストーリーまであり、親密度も追加され、これでもかと遊びつくした後、アニメの発表とともに消えていったので、今まで費やしたお金は……とか、ヘイトをためるユーザーもほとんどいなかったはず。強すぎたセイリュウ以外。

でも実はあの後ジャパリパークが滅びました、では悲しすぎる……。
逆に、その設定だったら、もうすごいとしか言いようがない。そのためにアプリ版閉じてたら、プロジェクトとしてのこだわりに脱帽するしかないでしょう(そしてちょっと期待している)。

まだまだストーリーは途中なので、今後の展開踏まえて、注目してみようと思います。感想(後編)はアニメ終了後に載せようかと思います。〆

追伸
アルパカはかわいい。
方言といい所作といい、近年ないかわいさ。素敵。

「クリミナーレ!」



クリミナーレ! 1 (裏少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。水色すいみん(鎌田一世、今野龍之介)、裏サンデー連載中。

「ナチュラルボーン被害者(生まれついての被害者)」という特殊な体質を持つ高校生・市村民人。窃盗、ひき逃げ、痴漢など、ありとあらゆる犯罪に巻き込まれていしまうという体質で、彼の周りは危険がいっぱい。そんな彼のクラスは、犯罪者たちを集めた特別なクラスだった。ストーカー、殺し屋、強姦魔、クラッカー……個性豊かなクラスメイトとともに、民人の学園ライフが始まる。

クリミナーレとは、イタリア語で犯罪者という意味。同名のCDドラマシリーズとは別の作品です。犯罪者予備軍を集めたクラスで、犯罪を呼び寄せる主人公とクラスメイトとのドタバタコメディです。

ストーカーのヒロイン・小森さんをはじめ、次から次へとヤバイ奴ら(犯罪者予備軍)が登場します。基本的にネジが外れているため、それはまずいでしょ、というのをとことんやるのがいっそ清々しい。

主人公の方はというと、ラッキースケベの要領で犯罪を呼び込んでくるので、それもまた大迷惑。ただし、犯罪に巻き込まれ慣れしているため、防弾チョッキを着こんでいたり、吹き飛ばされても華麗な五点着地を見せるなど、人間性能は高い。凡庸ながらサバイバリティが高いという、今までにいなかった主人公で好感度高し。

3巻以降は、そんな彼らの天敵・怪盗ハルカナも登場し、恋の戦争が勃発します。流れ弾をくらったクールな殺し屋・セーラがどんどん可愛くなっていくのですが、それは読んでみてのお楽しみ。

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「架刑のアリス」



架刑のアリス(1) (KCx)

おすすめコミック。由貴香織里著、ARIA連載中。

大財閥、久遠寺家の四女・久遠寺星(くおんじすてら)は、長兄・是乃(ぜの)が大好きなブラコン女子高生。是乃兄がいれば大丈夫と、兄に絶対の信頼を寄せていた。ある日、9人兄妹が一堂に会した「お茶会」で、母・織雅(おるが)から衝撃の発言が飛び出す。「兄妹全員で殺し合いをしてほしい。生き残った一人が久遠寺家を継ぐ者となる」。突然の宣告に動揺する兄妹だったが、有無を言わせず戦いの火ぶたが切って落とされた。かつての兄妹たちに追い詰められたステラだったが、その時、超戦闘的な人格・血塗れアリスが覚醒する……。

かなりマッドな変身ヒロインものです。ステラはアリスに変身することで理性のタガが外れ、身体能力も向上し、問答無用で敵をぶちのめすことができます。殺す相手は自分の兄妹たち。殺らなければ殺られる、という状況で、ステラは生き残ることができるか? という感じ。

ステラは大好きな兄・是乃を救うために戦いますが、もちろん兄妹を殺せと言われて素直に殺すわけもなく、絶対的な権力者である母に反抗します。しかし、状況は彼女を戦わせるように変化していきます。そのとき、戦闘用の人格・アリスが出現し、マシンガンを撃ちまくります。

兄妹全員が仲が悪いわけではなく、協力することもあります。また、皆ある理由で特殊な能力を持っているため、そのまま戦っても勝算なしとなれば、色々と知恵を働かせての騙しあいとなります。そもそも頭首になろうという者がいないため、今一つ緊張感に欠けた戦いになっています。それでも戦いが勃発し、つぶしあいが発生する、その辺りの理由と攻防が見どころです。

少年漫画と少女漫画の中間のような不思議な作品。凄惨なバトルと少女漫画お約束の三角関係があったりして、珍しいタイプなのではないかと。

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「カオスチャイルド」(CHAOS;CHILD)攻略



CHAOS;CHILD

アニメ化と、「らぶChuchu!!」を記念して、久々に攻略してみました。
フローチャートとTips程度しかありませんが、何かのお役には立つかと。

Psychelia2 カオスチャイルド攻略
http://www.psychelia2.com/chaoschild_index.html

妄想科学ADV「CHAOS;CHILD」Official Website
http://chaoschild.jp/

「CHAOS;CHILD」アニメ公式サイト
http://chaoschildanime.com/

「うらたろう」



うらたろう 1 (ヤングジャンプコミックス)

おすすめコミック。「ねじまきカギュー」の中山敦支著、週刊ヤングジャンプ連載中。

源平合戦後、平氏側が勝利し六波羅時代が始まった和の国。余命いくばくという病を持つ娘・ちよは、お供のジイとともに、不老不死の力を持つという鬼人を探していた。鬼人に会えば、不老不死にしてもらえる……その一心で鬼人を探し求めるが、一方の鬼人は、生きることに疲れ、死ねない体を恨んでいた。まったく違う考えの二人が出会い、ちよは生きるために、鬼人は死ぬために、共に伝承の地・黄泉比良坂(よもつひらさか)を目指すことになった。

生きたがりの少女ちよと、死にたがりの鬼人(うらたろう)の道中記。病に侵されながらも、元気いっぱい、底抜けに明るいちよがいじらしい。対照的に不死でありながら、ひねくれ者のうらたろうには、死ねない苦しみを持つ悲哀を感じます。

互いの目的を果たすために旅をしますが、行く先々に妖怪の類が立ちはだかります。困っている人たちを助けようとするちよと、放っておけと言ううらたろう。考え方の異なる二人の間には溝が生まれますが、うらたろうはちよの前向きな姿勢に興味を持ち、次第に協力してくれるようになります。

代表作「ねじまきカギュー」では、迫力あるアクションとメリハリの利いた展開が素晴らしかった著者ですが、今回も切れ味は健在。しかも、主人公の一人は激弱、一人は激強(というか不死身)のため、うらたろうが出てきて爆発したときのカタルシスが凄まじいことに。

ちよは不老不死の力を得、生き残ることができるか、うらたろうは無事に死ぬことができるか? 二人の旅は続きます。

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2017年スタート!

あけましておめでとうございます。

昨年はブログの更新を再開し、格闘ゲームにはまった一年でした。
引き続き、今年はゲームの攻略も再開してみようかと思います。

気づいたら……16年目なんですよこのサイト。
良く続くもんだと感心しております。

面白そうな漫画を探しつつ、ゲームも楽しみ、チャリで遠出をして、やりたいことやって、
良い一年になりますように!

「ダンベル何キロ持てる?」



ダンベル何キロ持てる? 1 (裏少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。原著サンドロビッチ・ヤバ子、イラストMAAM。裏少年サンデー連載中。

紗倉ひびき、17歳、高校二年生、趣味は食べ歩き。最近太り気味だと友人に指摘され、ダイエットのためにフィットネスジムに通うことにするが、入ったジムは格闘家も通う本格的な肉体トレーニング用のジムだった……。尻込みするひびきだったが、たまたま一緒に入会したお嬢様・奏流院朱美(そうりゅういんあけみ)や、さわやかイケメントレーナーに励まされ、一緒に筋トレ&ダイエットに挑戦することになった。

ダイエットのはずが筋トレになってしまったギャル女子高生の話。太り気味とはいえ、プロポーションはそんなに悪くなく、しかしスレンダーというわけでもなく、という体型のひびき。一方、朱美は抜群のプロポーションと肉体能力を持つものも、偏執的な筋肉フェチという、女子としては怪しい一面を持っています。

筋トレの実用漫画ではあるのですが、なぜか喘ぎ声を出したり、妙に露出が多いなど媚び要素を忘れていない健全図書。喜怒哀楽が激しいひびきの顔芸も見どころ。これだけ破顔するヒロインも珍しい。

色々と知識を得るうちに、なんとなく筋トレしなくてはと思わせてくれる作品。もうちょっとやせないと……。

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「NKJK」



NKJK(1) (アクションコミックス(月刊アクション))

おすすめコミック。吉沢緑時著、月間アクション連載終了、全2巻完結。

西宝夏紀(さいほうなつき)と富士矢舞(ふじやまい)は、幼稚園のころからの大親友。仲良く同じ高校へ進学したが、富士矢が大病を患い入院してしまった。もう元の生活に戻れないかもしれないらしい。何か親友の力になれないか? 悩める西宝は、富士矢の母親から「娘を笑わせてほしい」と依頼される。人体には免疫力を高めるNK(ナチュラルキラー)細胞というものがある。そのNK細胞の力によって、娘を回復させることができるかもしれない、というのである。お嬢様育ちの西宝はお笑いというものがよくわからない、しかし親友のためならと、笑わせるためのお見舞いが始まった。

病気療養中の友人を笑わせるために、日々様々なネタを仕込み、お見舞いに行く、というお話です。しかし何分、そういったものに触れてこなかったお嬢様二人なので、世間で面白いといわれているものが、どうして面白いかも理解できません。演じる方も見る方も、ギクシャクした感じで、ネタの披露後に微妙な空気になるという失敗続き……。

実際にネタも寒いので、ほとんど笑えないのですが、本作はそれが狙いなので問題なし。笑わせることに苦戦する西宝と、よくわからないけれど友人のがんばりを受け止めてあげようという富士矢。二人の不思議でシュールだけど、実は熱い友情が見どころ。

一方で富士矢の病は徐々に進行し、回復の見込みがないことがわかってきます。そんな時に、西宝は笑いの研究なんてしていてよいのかと葛藤します。しかしそんな彼女を支えてくれる仲間たちに励まされ、今日もNK細胞を信じてがんばるのです。雲行き怪しい中、果たして奇跡は起こるのか?

全二巻完結です。試し読みはこちら。〆

「謎のあの店」



謎のあの店 1 (Nemuki+コミックス)

おすすめコミック。松本英子著、Nemuki+連載中。

街で見かけた変な店、特徴的な店、謎のあの店……。作者自身がそんな店に実際に行ってみよう、というルポエッセイ。路地裏の怪しげな店から、トンデモメニューのあのラーメン屋まで、謎の店多数。

「散歩の達人」という、街紹介の雑誌が好きなのですが、作者は昔その雑誌でイラストエッセイを描いていた松本英子氏(別作品「ステキな東京魔窟」に収録)。観光ガイドの内容とはまた違った、街を愛する人の雑誌です。理髪店にいくと、常備してある散歩の達人を読んでいたものです。結構濃い。まあ、それはさておき……。

謎のあの店では、飲食店を中心に、文字通り謎の店を取材するものですが、ガッツリ取材をするという感じではなく、ふらっと行ってみて、どんなもんかみてやろうかな、というゆるーいスタイルになっています。中には覚悟が必要な店もありますが、街歩きの延長にあるような形なので、読者は身構えずにゆるーく見ることができるのが大きな特徴。

著者がとんかつ買うのを見て、自分も買ってみたいと思ったり、なんだこの店行ってみたい! と思えるようなものが多数。普通のお店に飽きた人、ガイドに載らない隠れた名店(?)を知りたい人は是非お読みください。謎の店は、案外近くにある。

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