月別アーカイブ: 2013年6月

「ツール・ド・フランス2013」開幕

-Official Teaser-

フランス一周サイクルロードレースが今夏も開幕。今年で110周年、二度の世界大戦をはさみ、ついに第100回!となる記念すべき大会。6/29~7/21、総走行距離3,479Km、全21ステージ、今年はフランス以外の国を通過しない、純フランスのレースになりました。

-2013 Route-

100回大会と言うことで、ルートも凝ってます。ツール初となるコルシカ島をスタートし、フランスの景勝地をめぐり、モン・サン・ミシェルでのタイムトライアル、死の山モンバントゥはもちろん通るし、決戦の地ラルプ・デュエズにいたっては1日に2回登るというイカれよう。最終ステージのパリはツール史上初のナイトレースで、ヴェルサイユ宮殿前をスタートし、いつもは凱旋門前でUターンしていましたが、今年に限りロータリーをぐるりと回ります(パリ大渋滞必至)。

-2012 Highlight-

昨年はイギリス出身のブラッドリー・ウィギンスが優勝し、殊勲を称える形で、ちょうどその後の開催となったロンドンオリンピックでセレモニーに登場、開始の鐘を鳴らすという大役を任されました。その後、個人タイムトライアルで彼は金メダルを獲得しています。モミアゲが特徴。

スカイ・プロサイクリングチームのブラッドリー・ウィギンス&クリス・フルーム対その他、という構図だった前大会。スカイの圧倒的なチーム力に、対抗馬はなすすべなしといった感じでしたが、それゆえにチームメイト同士であるウィギンスとフルームの確執が取りざたされました。結局、総合力にまさるウィギンスをエースとして総合優勝を果たしましたが、二人の不仲説は本大会前もささやかれていました(結局、ウィギンス病欠でフルームがエース)。

唯一の日本人選手である新城幸也が果敢な逃げで敢闘賞を獲得したり、怪童ペーター・サガンがゴリラみたいな勝利ポーズをしたり、サンチェスの落車リタイアや、危険な下りのある山岳コースでまきびしがばら撒かれていたり(優勝候補カデル・エヴァンスを含む30人以上がパンク)、熱狂するチームディレクターが選手より目立ってたり、遅れるウィギンスをあおるフルームの態度が物議をかもしたりで、とにかくいろいろありました。

今年も出場する新城幸也。先日行われた全日本選手権王者としてツールに臨む彼は、ジャパンチャンピオンジャージを着ての出場です(各国の国内選手権優勝者は、チームジャージに優先してナショナルチャンピオンジャージを着て出場するため)。前後にでかい日ノ丸のデザインで、ものすごい格好悪いですが、その分目立つのでがんばって欲しいところ。チャンスがあればステージ優勝を狙えるレベルと言われていますので、記念すべき大会で記念すべき勝利を上げるべく戦って欲しい。

総合優勝候補は前述のクリス・フルームが筆頭です。今年もチーム力が高く、チームタイムトライアルや山岳ステージでスカイの隊列が猛威を振るうでしょう。対抗はアルベルト・コンタドール、カデル・エヴァンス、アレハンドロ・バルベルデ、ユルゲン・ヴァンデンブロック、ライダー・ヘシェダルら各チームの豪華エース陣。コンタドールは前哨戦での不調が心配ではありますが、調子を取り戻していればむしろ本命。今年は昨年以上に熱い戦いになりそうです。〆

P.S. 第一ステージから波乱。先行するチームバスがゴールゲートに突っ込んで抜けなくなってしまい大パニック。急きょゴール位置が3km手前に変更……した後に、何とか抜け出してゴール位置が元に戻ったはいいものの、ステージ優勝候補のサガン、グライペルがゴール前で落車に巻き込まれ、ゴス、ジルベール、コンタドールも落車。伏兵キッテル優勝の大混乱のスプリントステージとなりました。本当に目が離せんな……。

J SPORTSCYCLINGTIME.comLe Tour de France(フランス公式)

「サクラサク症候群」

サクラサク症候群(1)(Amazon)

オススメコミック。保志レンジ著、月刊ライバル連載中。

中学三年生、受験を控えた秀才少年・蛇ノ目若竹は、幼なじみの暴力少女・宮下影虎に勉強を教えてくれと突然頼まれる。影虎とは、中学に入ってからまったく交流がなく、突然の申し出に戸惑う若竹だったが、理由を聞くと”好きな人と同じ高校に行きたいから”という、何ともくだらない理由だった。かつて淡い思いを抱いていた影虎のために、勉強を教えることになった若竹だったが……。

影虎の好きな人は、年上の天才ボクサー。横恋慕と分かっていても、影虎への想いに葛藤しながら受験勉強を手伝う若竹。そんな青春のお話……なのですが、影虎が超好戦的な暴力少女で、学校の内外で問題を起こしまくり、しかもとある理由で学校をさぼっていたため、学力はまるでない、という問題児。憧れの先輩は難関校の生徒とあって、絶望的なチャレンジをすることとなります。

美しい右ストレート、強力な後ろ回し蹴りを放つ怖ろしい影虎ですが、正しいと思ったことには決して意見を曲げず、時には無邪気な笑顔を見せる素敵な少女です。一方の若竹は、自分ががんばらなければ、という強い使命感を持っていますが、それゆえに凡庸な周りと馴染めない、という問題を抱えています。二人の挑戦はお互いにどんな影響を与えあうか、今後の展開に期待できます。

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「モコと歪んだ殺人鬼ども」

モコと歪んだ殺人鬼ども 1 (フラッパーコミックス)(Amazon)

オススメコミック。反転邪郎(はんてんしゃろう)著、月刊コミックフラッパー連載中。

警視庁の地下3階、三畳一間の子供部屋、そこに暮らす少女・泡沫(うたかた)モコ。見た目は子供、しかしその正体は、天才を越えた天才、ハイギフテッドと呼ばれ、難事件をいくつも解決してきた特別犯罪捜査支援室巡査部長(22歳)。新たに配属された新人刑事・灰島柩(はいじまひつぎ)とともに、奇妙で異常な事件の謎解きに挑む。

子供の様な容姿と言動ですが、洞察力、推理力に優れ、実は天才捜査官のモコ。相棒となるのは、配属されたばかりの新人で、何かと付きまとってくるモコをうっとうしいと感じつつも、その才能を認め共に捜査する青年灰島。二人の凸凹バディものです。

扱うのが異常犯罪なので、結構グロい描写もあります(精神的にも肉体的にも)。そんな犯罪を一見子供の様なモコが解決していく、という点が特異な作品。

設定上、モコは22歳になっていますが、現職の警察官ということでリアリティを持たせた結果なのだろうか。この手の作品だと、十代の少女探偵という肩書でも成立しそうではあるので珍しい。警察内でも腫れもの扱いされていることもあり、この辺りの設定は後に活きてくるのかもしれないです。

試し読みはこちら。〆

「カオス・ウィザードと悪魔のしもべ」

カオス・ウィザードと悪魔のしもべ(1) (講談社コミックス) (Amazon)

オススメコミック。山本アリフレッド著、別冊少年マガジン連載中。

魔法学校の進級試験の日、落ちこぼれ魔法使いの神無・T・エルクーロスは留年の危機であった。彼女の魔法の最大の難点は、魔法を使うと必ず「ヘンなモノ」を召喚してしまうこと。フローライトの魔法を使うと、全身が光り輝くスキンヘッドの半裸の男が出現するなど、結果オーライとなるものの、普通の魔法が使えない。はたして神無が一人前の魔法使いになることができるのか。

ドジっ子魔女のコメディ……なのですが、魔法で出現するヘンなモノたちが想像の斜め上を行く連中で、萌えジャンル(だったはず)の枠をはみ出してます。ヘンなおっさん率高すぎ。その分のお色気成分を使い魔のエルヴィナが補充するという、絶妙なバランスで成り立っている作品です。

はやりの絵柄でもエロコメでもありませんが、ついつい読んでしまう佳作。なお、これが「進撃の巨人」と同じ掲載誌であることに驚愕した。懐が深いというか何と言うか。試し読みはこちら