月別アーカイブ: 2017年2月

「魔王城でおやすみ」



魔王城でおやすみ 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。熊之股鍵次、週刊少年サンデー連載中。

魔王に捕らえられてしまった姫君、オーロラ・栖夜(スヤ)・リース・カイミーンの悩みは、寝る以外やることがないこと……。幽閉されてはいるが、公務からも解き放たれ、扱いはVIP級、ご飯も意外と美味。しかし、安眠できたためしがない。どうすればよい眠りにつくことができるか? 今夜も安眠のためのアイテムを探しに、魔王城を徘徊するのであった……。

囚われの姫の快眠ライフを描いたファンタジーコメディ。まずは枕の質を上げるために、ふわふわしたモンスターの毛をむしることからスタート。トゲトゲのモンスターから針を抜き取って裁縫道具として、姫特製安眠枕を作り上げましょう。

牢屋のカギを持つモンスターを懐柔し、自由に魔王城を徘徊し始める姫。シーツ、ベッド、その他もろもろ、安眠のためのアイテムをかき集め、時に自作し、たくましく生き抜いていきます。

一方、人間の勇者や魔王・モンスターたちも、姫にひっかきまわされながらも、それぞれの役割を全うしようとがんばります。がんばるけれど、姫の粗相が原因で、基本的に取り越し苦労に終わります。かわいそうに……。

そんな姫とモンスターたちの安眠コメディです。
試し読みはこちら〆。

「けものフレンズ」についての感想(前半)

たまには、アニメの感想でも。巷で話題のアニメ「けものフレンズ」について。

~あらすじ~(公式サイトより)
この世界のどこかにつくられた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」。そこでは神秘の物質「サンドスター」の力で、動物たちが次々とヒトの姿をした「アニマルガール」へと変身――! 訪れた人々と賑やかに楽しむようになりました。しかし、時は流れ……。

ある日、パークに困った様子の迷子の姿が。帰路を目指すための旅路が始まるかと思いきや、アニマルガールたちも加わって、大冒険になっちゃった!?

現在第6話まで進行中、結構がっつりアプリ版をプレイしていたので、設定の違いに戸惑いつつ、楽しんでおります。
ヒット作なので、各話の細かいあらすじは省きます。他所で探してみてください。

正直、最初はサーバル以下、素人みたいな声優はなんとかならんかったのかと、イライラしながら見てましたが、それはこういうもんなのだ、と悟ってしまえばまあ大丈夫に(サブキャラは逆に精鋭声優揃いで安心)。

ジャパリパークの開園前だったアプリ版と異なり、ジャパリパークは開園後、しかもどうやら人類滅んだっぽい? 演出やプロットとなっているため、いやでも「猿の惑星」を思い出す感じになっています。
Twitterでは「#けものフレンズ考察班」なるタグもでき、このフレンズしかいない荒廃した(?)世界はどのようにできたのかなど、文字通り考察がされていて、楽しめます。明らかに深読みなのに、案外読めてしまうところが素晴らしい。

さて、コミック版も含め、この作品の厄介なところは、同一素材を元にした別作品と思われるのに、設定の一部だけ重複させるなどして、鑑賞者を混乱させる点です。
まあ、そこが面白い点でもあるのですが、例えば「トキ」は、アプリ版もコミック版もアニメ版を「音痴」という点で統一されていますが、「キタキツネ」はアプリ版では儚げな感じのキャラクターだったのが、コミック版ではツンデレで小生意気なキャラクターになっていたり、外見と中身を変えてきています。

アプリ版とアニメ版で比較すると、パークガイド(ミライさん)の被っていた帽子と同じデザインのものを、かばんが被っていること、また両者とラッキービーストの声は同一声優(内田彩)であることが共通点ですが、それならサーバルはそれを知っているはずなので、矛盾が発生するなど、混乱の種が多々あり。また、アライグマとフェネックが何かの目的のためにサーバルを追っている、というのも同じ(アプリ版はかばんではなくセーバルを追撃)。

合わせて世界観を考えていくと、ジャパリパークについては、アプリ版はセルリアンのせいで開園できない、コミック版では開園しており来園者も多い、アニメ版では人間の姿がなく荒廃している、と三者三様。時系列があるんだかないんだか。

これらの事象についての解は、手塚治虫作品や「舞-HiMEプロジェクト」などの「スターシステム(同一人物が別作品でも登場するが、見た目や名前が同じだけで別人扱い)」を採用していると思われるので、メディアは関係なくすべて別人物別世界……としてしまえばよいのですが、ここで一つ問題が。

アプリ版の配信が終わってる=ジャパリパークが崩壊した?

そんなことがあり、時系列が実はあり、終了したアプリ版の続きでは? 説が浮上してくるのですが、それもまた矛盾を残しているためにありえない感じです。
なぜなら……アプリ版は超ハッピーエンドで終わるから……。

ストーリーもサービスも、大団円で終わっているので、これをアニメ版で壊すようなことは、さすがにしてこないんじゃないかと推測してます。
完全無料化(ようするに事実上のサービス撤退)した後、過去イベントが全部解放されて、二週目のストーリーまであり、親密度も追加され、これでもかと遊びつくした後、アニメの発表とともに消えていったので、今まで費やしたお金は……とか、ヘイトをためるユーザーもほとんどいなかったはず。強すぎたセイリュウ以外。

でも実はあの後ジャパリパークが滅びました、では悲しすぎる……。
逆に、その設定だったら、もうすごいとしか言いようがない。そのためにアプリ版閉じてたら、プロジェクトとしてのこだわりに脱帽するしかないでしょう(そしてちょっと期待している)。

まだまだストーリーは途中なので、今後の展開踏まえて、注目してみようと思います。感想(後編)はアニメ終了後に載せようかと思います。〆

追伸
アルパカはかわいい。
方言といい所作といい、近年ないかわいさ。素敵。

「クリミナーレ!」



クリミナーレ! 1 (裏少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。水色すいみん(鎌田一世、今野龍之介)、裏サンデー連載中。

「ナチュラルボーン被害者(生まれついての被害者)」という特殊な体質を持つ高校生・市村民人。窃盗、ひき逃げ、痴漢など、ありとあらゆる犯罪に巻き込まれていしまうという体質で、彼の周りは危険がいっぱい。そんな彼のクラスは、犯罪者たちを集めた特別なクラスだった。ストーカー、殺し屋、強姦魔、クラッカー……個性豊かなクラスメイトとともに、民人の学園ライフが始まる。

クリミナーレとは、イタリア語で犯罪者という意味。同名のCDドラマシリーズとは別の作品です。犯罪者予備軍を集めたクラスで、犯罪を呼び寄せる主人公とクラスメイトとのドタバタコメディです。

ストーカーのヒロイン・小森さんをはじめ、次から次へとヤバイ奴ら(犯罪者予備軍)が登場します。基本的にネジが外れているため、それはまずいでしょ、というのをとことんやるのがいっそ清々しい。

主人公の方はというと、ラッキースケベの要領で犯罪を呼び込んでくるので、それもまた大迷惑。ただし、犯罪に巻き込まれ慣れしているため、防弾チョッキを着こんでいたり、吹き飛ばされても華麗な五点着地を見せるなど、人間性能は高い。凡庸ながらサバイバリティが高いという、今までにいなかった主人公で好感度高し。

3巻以降は、そんな彼らの天敵・怪盗ハルカナも登場し、恋の戦争が勃発します。流れ弾をくらったクールな殺し屋・セーラがどんどん可愛くなっていくのですが、それは読んでみてのお楽しみ。

試し読みはこちら〆。

「架刑のアリス」



架刑のアリス(1) (KCx)

おすすめコミック。由貴香織里著、ARIA連載中。

大財閥、久遠寺家の四女・久遠寺星(くおんじすてら)は、長兄・是乃(ぜの)が大好きなブラコン女子高生。是乃兄がいれば大丈夫と、兄に絶対の信頼を寄せていた。ある日、9人兄妹が一堂に会した「お茶会」で、母・織雅(おるが)から衝撃の発言が飛び出す。「兄妹全員で殺し合いをしてほしい。生き残った一人が久遠寺家を継ぐ者となる」。突然の宣告に動揺する兄妹だったが、有無を言わせず戦いの火ぶたが切って落とされた。かつての兄妹たちに追い詰められたステラだったが、その時、超戦闘的な人格・血塗れアリスが覚醒する……。

かなりマッドな変身ヒロインものです。ステラはアリスに変身することで理性のタガが外れ、身体能力も向上し、問答無用で敵をぶちのめすことができます。殺す相手は自分の兄妹たち。殺らなければ殺られる、という状況で、ステラは生き残ることができるか? という感じ。

ステラは大好きな兄・是乃を救うために戦いますが、もちろん兄妹を殺せと言われて素直に殺すわけもなく、絶対的な権力者である母に反抗します。しかし、状況は彼女を戦わせるように変化していきます。そのとき、戦闘用の人格・アリスが出現し、マシンガンを撃ちまくります。

兄妹全員が仲が悪いわけではなく、協力することもあります。また、皆ある理由で特殊な能力を持っているため、そのまま戦っても勝算なしとなれば、色々と知恵を働かせての騙しあいとなります。そもそも頭首になろうという者がいないため、今一つ緊張感に欠けた戦いになっています。それでも戦いが勃発し、つぶしあいが発生する、その辺りの理由と攻防が見どころです。

少年漫画と少女漫画の中間のような不思議な作品。凄惨なバトルと少女漫画お約束の三角関係があったりして、珍しいタイプなのではないかと。

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