「さよならフットボール」

さよならフットボール(1) (KCデラックス)(Amazon)

超オススメコミック。「冷たい校舎の時は止まる」の新川直司著、マガジンイーノ連載終了、2巻完結。漫画好きなら絶対に読んでおくべき名作。

中学二年生のサッカー部員、恩田希(おんだのぞみ)は華麗なテクニックを持つスーパープレイヤー。女子サッカー部がないために男子サッカー部に所属し、男子にも負けないほどの実力だったが、フィジカルが違い過ぎて試合には出してもらえなかった。彼女にはどうしても新人戦にでなければならない理由があり奔走するが……。

女子が男子のスポーツで負けじと頂点を目指すという作品は数多ありますが(「ノノノノ」とか)、基本的にはファンタジックな内容が多く、つまりは現実的ではないのが本当のところ。一方で本作はフィジカルの差を前提にしつつも、これぐらいならやれるかもしれない、という夢を抱かせてくれます。

中学二年生という年齢が絶妙で、本編でもヒロインのジレンマとして登場しますが、小学生までは自分の方が背が高かったのに、成長期を迎えた男子達に次々と追い越されていく年頃。互角に渡り合えた子供たちに、性別の違いと言うだけで太刀打ちできなくなっていく。「私にはたぶん時間がないんだよ」の台詞通り、最後の戦いが新人戦という崖っぷちヒロインの戦いの物語。

恩田希が新人戦に固執する理由とは? 果たして試合に出ることができるのか? 勝敗の行方は? 2巻完結とシンプルなショートストーリーですが、長すぎず短すぎず丁度よいぐらい。サッカーの描写も台詞回しも上々。青春漫画としては抜きんでている、是非とも読んでもらいたい。〆

※この記事は2011/05/15に「Psychelia.com」に掲載したものです。

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