タグ別アーカイブ: やわらかスピリッツ

「人魚姫のごめんねごはん」



人魚姫のごめんねごはん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。原著:野田宏、イラスト:「盤上のポラリス」の若松卓宏、やわらかスピリッツ連載中。

お魚たちの王国に暮らす人魚姫・エラ。ある日、友達の鰹男(かつお)が人間たちに釣られてしまったことを知る。冷酷で野蛮な人間は恐ろしいが、鰹男の供養のために、地上の魚料理屋へ行くことを決意したエラ。そこで彼女が見たのは、鰹のたたきにされてしまった鰹男だった。手を合わせ供養するエラだったが、客の一言で、禁断の行為に手を出してしまう……。

居合わせた客の(食わずに帰るなら)「釣られたカツオも成仏できねぇな」の一言で、カツオのたたきを食すことになったエラ姫は、そのお味に感動してしまうのでした。

お友達を食べちゃったという、その行為に強い背徳感を抱きながらも、美味を忘れることができないエラ姫は、第二、第三の被害者(魚)も供養のためと地上へ向かい、そしてそのお味を堪能してしまいます。決して食すまい、という誓いも美味の前では無意味。「ごめんね、〇〇、いいお味です」が決め言葉。

自分は人魚姫失格だ、という苦しみを抱きながらも、魚を食べるのはおいしい、という欲望に抗えない姫の、共喰いグルメコメディです。エラ姫がダメよダメよと言いながらも、自分の欲望に忠実なところが可愛くもあり、恐ろしくもある怪作。冷静に考えると、かなりサイコティックなエラ姫ですが、この人単なるあんぽんたんじゃなかろうか、と気づくと急に愛しくなる不思議。

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「バイオレンスアクション」



バイオレンスアクション 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。原著:沢田新、イラスト:浅井蓮次。やわらかスピリッツ連載中。

いやしのデリヘル・ぷるるん天然娘特急便。一見普通の風俗店、しかし本当は殺し屋派遣業。所属する殺し屋の一人・菊野渓(きくのけい)は、簿記の学校に通う20歳の専門学生。ゆるーい感じの性格ながら、人を殺すことにためらいなく、たんたんと処理していく様は正にヒットマン。簿記検定2級合格を目標にしつつ、今日もターゲットを始末していく。

ゆるい。主人公の性格が。どこにでもいそうな普通の子、でも本業はヒットマン。というギャップが面白い作品です。殺そうとしている相手に笑顔で話しかけたり、クライアントから待ったがかかったときには、敵の目前で簿記の勉強を始めるという節操のなさ。友達と鍋をつついているときは、可愛らしい一面も見せます。

しかし、殺しの技術はピカイチ。対象がヤクザの事務所でも、ほぼ一方的に攻撃し制圧してしまうほどです。それが天性のものなのか、努力の表れなのか、まだ劇中では語られていませんが、そのあたりのミスティックな点も魅力。一体この子は何者なのか? クールでも熱血でもクレイジーでもない、ゆるふわ系ヒットマンの活躍にこれからも期待!

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「駄能力JK成毛川さん」



駄能力JK成毛川さん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。菅森コウ著、やわらかスピリッツ連載中。

妖怪ちんげちらしのJK・成毛川蒔乃(なるもがわまきの)は、想い人里中くんの陰毛をゲットするために、彼の部屋で勉強会を行うことに。しかし、里中くんの部屋はきれいに掃除され、陰毛が見当たらない。あの手この手で里中くんの陰毛をゲットしようと奮闘するが……。

なんともくだらない能力を持った妖怪たちの、日常のような非日常を描いた作品です。ちんげちらしという発想がすごいですが、他にもヘンテコな能力を持った妖怪たちが登場します。

次第に里中くんを中心としたラブコメに発展していき、能力が関係なくなっていくのが惜しいですが、たまにとんでもない使われ方が発覚したりするところが面白い。

この手の作品はキャラが増えてなんぼだと思いますので、ヘンテコ妖怪をじゃんじゃん増やしていってもらいたいところ。

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