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「月曜日は2限から」



月曜日は2限から 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)

おすすめコミック。斉藤ゆう著、ゲッサン(月刊少年サンデー)にて連載中。4コマ漫画。

校則が厳しいことで有名な宝成高校。不良生徒などはいない、はずであったが……。一般的な学生・居村草輔(いむらそうすけ)は、登校中、金色に髪を染め制服をだらしなく着崩した女子生徒・咲野瑞季(さきのみずき)に出会う。なんとなく彼女に関わってしまったばかりに、「更生の世話係」または「悪友」として、学校生活を共にすることになる。

はなから校則を守ろうとせず、さらに自堕落というヒロイン瑞季と、その瑞季を嫌いにはなれず、彼女のせいでトラブルに巻き込まれても、口八丁手八丁で先生を説得してしまう居村君。そこに真面目な風紀委員長、吉原依智子(よしはらいちこ)が加わり、ゆるやかな学園生活の中で、校則を守らせることを中心としたストーリーが展開します。

基本的には全然守らない上に、屁理屈をつけてうまいこと回避しようとする、知恵比べのような様相を呈しています(まあ、それでも結局怒られる)。その間の会話劇や、とらえどころのない、ひょうひょうとしたヒロインの態度が面白い。

更生の面倒をおしつけられた居村君も、更生させる気はさらさらなく、観察者のような立場でいるのも良い感じに。次は何やるんだろうこいつ……的な立ち位置で、瑞季の言うように悪友として機能しています。必要な時にフォローをいれてくれたり、クラスでは浮いた感じのヒロインの話し相手になってあげるのも彼。

一方、風紀委員長である依智子は、瑞季を更生させるために尽力します。居村君の助けを借りながらも、毎回なんとかしようとしながらも、まったく成果があげられない、という苦汁の日々。根はやさしく、瑞季を心配してのことですが、あわれ優しさがいつも裏目に。

基本的には仲の良い友達関係の3人ですが、巻が進むにつれ、登場人物の関係性にも徐々に変化があらわれ、第6巻では瑞季に非常に大きな変化が現れます。それが何かは読んでみてのお楽しみ。

試し読みはこちら〆。

「放課後さいころ倶楽部」


放課後さいころ倶楽部 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

オススメコミック。「月の蛇 水滸伝異聞」の中道裕大著、ゲッサン(月刊少年サンデー)連載中。

引っ込み思案な女子高生・武笠美姫(たけかさみき)、ボードゲームという珍しい趣味を持つクラス委員長・大野翠(おおのみどり)、天真爛漫な転校生・高屋敷綾(たかやしきあや)。ふとしたことで仲良くなった3人は、さまざまなボードゲームを通して友情を深め、ボードゲームの奥深さを体感していくのだった。

世にも珍しい、ボードゲーム漫画です。舞台は京都ですが、登場するボードゲーム専門店は、東京高円寺の「すごろくや」がモデルになっています。一度行ったことがありますが、狭いテナントビルの中、老若男女問わず賑わっておりました。店内に試遊机があったり、ゲームの遊び方マニュアルがそこかしこにあり、雰囲気の良いお店です。

さて、登場するゲームは「マラケシュ」「ごきぶりポーカー」「ねことねずみの大レース」など、一般的にはあまり知られていないゲームばかり。しかし、作品を読み進めていくと、実際にやってみたくなるぐらい、魅力に溢れています。ドイツのものが多いそうですが、簡単なイラストで説明書も日本語つきということで、ハードルはそんなに高くはありません。一緒に遊んでくれる友人がいれば。

まあしかし、そんな人でもボードゲームの楽しさを伝えてくれるよい作品です。人がプレイしているのを見るのも楽しい。〆

「ふだつきのキョーコちゃん」

ふだつきのキョーコちゃん 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)


オススメコミック。山本崇一朗(やまもとそういちろう)著、ゲッサン連載中。

喧嘩はめっぽう強いがシスコンと噂の兄・札月ケンジ。可愛いけど暴力的な妹・札月キョーコに言いよる男たちを追い返しては、妹に余計なことをするなと殴られる日々。異常なまでに妹の心配をするケンジだったが、それには人には言えない秘密があったのだった……。

妹のとんでもない秘密を守るために奮戦する兄と、そんな兄を本当は愛おしく思っているけれど、決してありがとうとは伝えないツンデレの妹の物語。妹のリボンがほどけてしまうと、しおらしくて素直な性格になりますが、もう一つのある理由によって、周囲の人々がかなり危険な状態になってしまいます。兄も妹もそれを望まず、その秘密を守り通していこうとするのですが……。

妹想いで男気がある、今どき珍しいタイプの主人公で好感が持てます。ツンデレ妹もリボンの秘密のおかげでヘタレ可愛い。まだまだ序盤なので今後の展開に期待。〆

「時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。」

時坂さんは僕と地球に厳しすぎる。 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)(Amazon)

オススメコミック。「乱飛乱外」の田中ほさな著、ゲッサン(月刊少年サンデー)連載中。

高校生の身で1人暮らし。それゆえ世間体を気にして、平凡で慎ましやかに暮らすことを旨とする少年・空木宗也(うつぎそうや)。ゴミ捨ての際はきっちり分別する几帳面。ある日、宗也のクラスにどこか世間ずれした美少女・時坂暦(ときさかこよみ)が転校してくる。時坂さんはなぜか宗也が気になる様子だが、宗也に思い当たるフシはない。その日から、宗也が分別して出したゴミが、毎夜毎夜、何者かの手によって逆分別される怪現象が起こり始める……。

地球にやさしい、の逆。諸般の理由により、地球に厳しくしていく羽目になった少年・少女のお話。その理由は本編を読んでいただくとして、あの手この手で環境破壊を試みますが、一見ネガティブなそれらの行為をうまくコメディとしてまとめあげられています。地球を守る主人公と、地球を守るために破壊するヒロインの口論は、まったく論点が噛みあってなくちぐはぐで面白い。

悪だくみをする時に、目が★になる時坂さんが可愛いです。「不法☆投棄ってやつですよね」とか台詞の☆の使い方も素敵。言ってることとまったくマッチしてねぇ。ほか、環境に関するちょっとした勉強になったりして、目立たないけれども良作です。〆

※この記事は2012/04/16に「Psychelia.com」に掲載したものです。