タグ別アーカイブ: サスペンス

「ベアゲルター」

ベアゲルター(1) (シリウスKC) (Amazon)

オススメコミック。「無限の住人」の沙村広明著、ネメシス連載中。

金のなる島「石婚島(いしくなぎじま)」で行われている謎の「取引」を巡って争う暴力団組織と、それぞれの思惑を持って集まった3人の女の物語。その3人とは、機械の右手を持つ隻眼の殺し屋・トレーネ、拳銃付きのヌンチャクの使い手・睫毛(ジエマオ)、件の島の出身の一般人・忍。復讐、仕事、成り行き、それぞれの事情を抱え、三つ巴の戦いが始まった。

「無限の住人」同様、個性が強すぎる奇想天外なキャラクターと、猛烈で残酷なアクションが魅力の作品です。普通の人が出てこない。

島で行われている「取引」の秘密を探るため、暴力団より派遣された忍のチームが追跡調査を行いますが、そこに現れる女殺し屋たちが暴れまわって「取引」を引っかき回します。はたして「取引」とは何なのか、誰がこの争いの勝者となるのかが見所です。

個人的に、全聾(耳がまったく聞こえない)のヤンデレ拷問屋ソリさんがおすすめです。言動が不安定すぎて、今後何しでかすかわかりません。

掲載誌が季刊誌なので、次の巻が出るのはいつのことやら。試し読みはこちら

※この記事は2013/03/11に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「死人の声をきくがよい」

死人の声をきくがよい (チャンピオンREDコミックス) (Amazon)

オススメコミック。ひよどり祥子著。チャンピオンRED連載中。

死んだ人間の姿が見える少年・岸田準は、ある日、行方不明になっていた幼なじみの早川涼子の霊を見る。何かを訴えかけようとしている早川の後について行くと、不気味な洋館にたどり着く。そこには生前の早川のものらしき耳が落ちていた……。

遊びのない、直球勝負のホラー漫画です。古くもなく新しくもないですが、安定して怖くて面白いです。

行く先々で悪霊が原因のトラブルに巻き込まれる早川君ですが、まったく喋らない(喋れない?)早川さんが、能面のような表情のまま、身振り手振りで手助けしてくれます。また劇中、早川さんは自分の通夜に参列するという、史上類を見ないウルトラCを達成します。

自分の事件が解決しても、岸田君の元を中々去ろうとしない早川さんですが、その理由が物語の大きな鍵になりそうです。〆

※※この記事は2013/02/11に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「瑠璃垣夜子の遺言」

瑠璃垣夜子の遺言 1 (BLADE COMICS)(Amazon)

オススメコミック。宮下未紀著、コミックブレイド隔月連載中(奇数月)。

瑠璃垣夜子(るりがきよるこ)と兄・龍一郎の二人だけが知る秘密。それは7年前、夜子をいじめる姉・雷花(らいか)を殺して川底に沈めたこと……。高校生になり、17歳になった龍一郎の誕生日に、差出人のないプレゼントが送られてくる。箱を開けると、かつて雷花が使っていたかんざしが現れた。動揺する夜子の元に、雷花そっくりの幽霊が現れて……。

現れた幽霊は、雷花そっくりではあるが、どうやら雷花ではないらしい。名家瑠璃垣家に何百年も前から居ついているが、善悪に興味なく、ただ話し相手が欲しいだけ。夜子は彼女を利用し、かんざしを送りつけてきた犯人を探し、口封じをするために行動します。

少女マンガにありそうな展開を、萌え絵(?)でやってるような作品。夜子の交友関係がドライすぎて怖い(元いじめられっ子というのもあるけれど)。雷花にやられたらしく右眼が義眼、また助けてくれた兄を異常に慕っているブラコン属性あり。犯人探しも自分のためと言うより、兄の身の安全を考えてのこと。

イマイチ頭の回転が悪い幽霊を、うまいこと利用して犯人をあぶりだし、追い詰めていく夜子に注目。囮、威嚇、けん制、偵察、いろいろと使えて幽霊って便利。そして夜子は敵に対して容赦なし。怖いよー。〆

※この記事は2012/05/14に「Psychelia.com」に掲載したものです。