タグ別アーカイブ: ファンタジー

「クソゲー・オンライン(仮)」



クソゲー・オンライン(仮) 1 (ヤングアニマルコミックス)

おすすめコミック。漫画:東雲太郎、原作:つちせ八十八、キャラクターデザイン:にろ‎、東雲太郎。ヤングアニマル増刊Arasi連載中。ラノベ原作のコミカライズ版です。

史上初・史上最大にして史上最高のVRMMO「ソード&マジック・オンライン」。しかし、その評価は「クソゲー」。それでもこのゲームを愛してやまない剣士ササラキは、パーティメンバーのアズラエル、リズナとともに、ダンジョンに挑戦し続けていた。ある日、ササラキは偶然からデバッグルームに迷い込み、ゲームマスターを名乗る少女に出会う。少女の名は創生の女神アリス。このゲームを立て直すべく、協力者を探していた彼女は、ササラキにゲームマスターになって、このゲームの存続をかけて一緒にがんばりましょうというが……。

とにかくバグだらけ、開発者は逃げた、運営存続の危機。そんなMMORPGのゲームマスターになって、運営を立て直しましょう、というお話。

バグのレパートリーは枚挙にいとまなく、テレポートしたら真っ裸>ノーマナー規定として即死。手に入れたギルドハウスには入れない。ガイドの妖精・フュリーは口が悪い上に、バグもすべて仕様と言い張る役立たず……。

こんなゲームではありますが、VRMMOのリアルなファンタジー世界の冒険、プレイヤー固有のスキル(一人一人にオリジナルスキルがある)など、コアなユーザーからは支持されている状態。バグさえなければ。

ササラキは、このゲームを続けていきたい、もっと良くしていきたい、仲間たちと一緒にいたい、という思いから、ゲームマスターという重責を担うことになります。まずはバグをつぶしてダンジョンを作って……女神アリスと協力し、ユーザーたちの声を聴き、立て直しを目指します。この「クソゲー」を最良のゲームにすることができるのか? が見どころです。

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「被虐のノエル」



被虐のノエル 1 (MFコミックス ジーンシリーズ)

おすすめコミック。原作:カナヲ、漫画:しゃもじ。月刊コミックジーン連載中。

父母をピアニストにもつ、名門の令嬢ノエル・チェルクェッティ。大事なピアノコンクールに向け猛練習し、本番でも完璧な出来だったが、自分よりも下と思っていた友人に敗れ、栄光の式典奏者(グランプリ)を逃してしまう。納得いかないノエルは、主催者の一人であるバロウズ市長にほのめかされ、式典奏者になれなかった真相を知りたければ、午前2時に廃ビルへ来るように言われる。不信をいただきながらも、コンクールの真相を知るために廃ビルへ向かうが、そこで悪魔を呼び出す儀式に利用されてしまう……。

原作は電ファミニコゲームマガジンに掲載されているフリーゲームで、ノベライズもされています。

ノエルは悪魔との契約で、両手両足を切断され、さらに自分を利用した組織に、海に捨てられて殺されてしまいます。しかし、この悪魔との契約は、悪魔側も騙されて契約したものとなったため、怒った悪魔はノエルを助け、復讐を手助けすることになります。

そんな経緯で、世にも奇妙な悪魔と四肢のない令嬢のタッグが結成され、巨悪と戦うこととなりました。義足をつけ何とか歩けるノエルを、万能な悪魔が支え、互いの利益のために協力します。はたしてノエルは復讐を果たし、目的を遂げることができるのか。

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「NIRVANA-ニルヴァーナ」



NIRVANA-ニルヴァーナ- 1 (MFコミックス ジーンシリーズ)

おすすめコミック。漫画:沙雪、原作:じん×沙雪(ZOWLS)。月刊コミックジーン連載中。

春秋八千夜(ひととせやちよ)は、現代のナイチンゲールと呼ばれ表彰されるほど、ボランティア活動に取り組む中学生。念願かなって海外ボランティアに参加することになったが、飛行機が事故を起こして墜落してしまう。八千夜が目を覚ますと、そこは異世界。見知らぬ人々に、神「サクヤ様」の生まれ変わりと呼ばれ、崇められることになってしまった。そこへ襲い掛かる外敵。国を守るため、立ち向かうこととなったが……。

母からもらった時計「十二の英雄」を持っていたため、神と呼ばれ、見知らぬ場所の見知らぬ人々のために、悪と戦うこととなった少女。しかし、持ち前のボランティア精神で、難関を乗り切ろうと誓います。

八千夜の戦闘力はほぼなしですが、仲間と涅槃転送(ニルヴァーナ)≒合体することで、転送体(アヴァター)に変身して強力な力を発揮することができます。涅槃転送する相手によって特性や装備が変わり、敵に応じて使い分けながら戦っていきます。(「ビビッドレッド・オペレーション」を知っているのなら、あれのドッキングオペレーションみたいなものだと思ってください)

インド神話をベースにしているようで、ハヌマーンやガルダなどが転送体の名称として登場します。普段はあまり聞かない名称が多く、この手のファンタジーものとしては新鮮な感じ。その分、パッと聞いただけで何のことやらイメージできないこともありますがご愛敬。

世界を脅かす強敵「十悪業(ヴィッカーズ)」たちを倒すには、強力な仲間の協力が必要不可欠。12の国の、12の仲間に会うために、八千夜は旅をします。その過程で自分の弱さを知り、世界の広さを知り、仲間との友情を強めていきます。悪を打ち倒し、世界に平和をもたらすことができるのか。そして、自分の世界に戻ることができるのか? 八千夜の旅は続きます。

公式サイトはこちら試し読みはこちら。〆

「不滅のあなたへ」



不滅のあなたへ(1) (講談社コミックス)

おすすめコミック。「聲の形」「マルドゥック・スクランブル」の大今良時著、週刊少年マガジン連載中。

地上に舞い降りた謎の生命体。それは何のために生きているが分からないが、死んだ生物をコピーしながら学習し続ける不思議な存在。初めて出会った人間は、孤独な寒冷地から、暖かい森を目指して旅立とうという若者だった。その存在は、若者の飼っていたオオカミ・ジョアンとなって、共に歩み始める。その先に森があるとは限らない、広い広い雪原を、ゆっくりと歩み始めた一人と一匹だったが……。

謎の存在が、旅をしながら様々な人たちに会い、影響を受けて成長するロードムービー系の作品です。不死身、死者をコピーできる、何者かによって生み出されたらしい、という以外すべてが謎。言葉もしゃべれないそれは、果たしてどこへ向かい何をなすのか?

やがて現れる敵らしき存在、自分を慕ってくれる者たち、消えていく命……。人の営みと生死に触れながら、徐々に成長していくその存在と、彼に影響を与える美しくも儚い周囲の人間たちのドラマが描かれます。

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「女戦士とオークさん」



女戦士とオークさん (1) (カドカワコミックス・エースエクストラ)

おすすめコミック。グラタン鳥著、ヤングエースUP連載中。4コマ漫画。

聖歴1109年、魔王と人間は激しい戦いを繰り広げていた。勇者一行の一人、女戦士は、単独で行動中、油断してオーク軍に捕らえられてしまう。恐ろしい拷問を受けるのか……死を覚悟した女戦士だったが、可愛らしい牢番のオークさんに癒されて、脱獄を決意する……。

一応、くっころ系??? ぷにぷにのオークに恋をしてしまった女戦士の、苦悩なのか煩悩なのかを描く怪作。照れ隠しの際には、(恥ずかしいから)「くっ、殺せ!」と叫ぶお約束。

女戦士ラブで幼くてアホな勇者、闇魔法の大天才と呼ばれる僧侶、ちょっとマッドで関西弁の魔法使いらとともに、(多分)凶悪な幼女魔王を倒すための冒険をしてます。立ちはだかる強力な魔王軍、個性的な四天王たち。果たして勇者一行は世界に平和をもたらすことができるのか?

……という真剣な感じではなく、ゆるーく、和気あいあいとしたヘンテコラブコメです。魔物であるオークさんと女戦士が結ばれる日は来るのか。それ以前に、ちゃんと魔王を倒す気があるのか。

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「人魚姫のごめんねごはん」



人魚姫のごめんねごはん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。原著:野田宏、イラスト:「盤上のポラリス」の若松卓宏、やわらかスピリッツ連載中。

お魚たちの王国に暮らす人魚姫・エラ。ある日、友達の鰹男(かつお)が人間たちに釣られてしまったことを知る。冷酷で野蛮な人間は恐ろしいが、鰹男の供養のために、地上の魚料理屋へ行くことを決意したエラ。そこで彼女が見たのは、鰹のたたきにされてしまった鰹男だった。手を合わせ供養するエラだったが、客の一言で、禁断の行為に手を出してしまう……。

居合わせた客の(食わずに帰るなら)「釣られたカツオも成仏できねぇな」の一言で、カツオのたたきを食すことになったエラ姫は、そのお味に感動してしまうのでした。

お友達を食べちゃったという、その行為に強い背徳感を抱きながらも、美味を忘れることができないエラ姫は、第二、第三の被害者(魚)も供養のためと地上へ向かい、そしてそのお味を堪能してしまいます。決して食すまい、という誓いも美味の前では無意味。「ごめんね、〇〇、いいお味です」が決め言葉。

自分は人魚姫失格だ、という苦しみを抱きながらも、魚を食べるのはおいしい、という欲望に抗えない姫の、共喰いグルメコメディです。エラ姫がダメよダメよと言いながらも、自分の欲望に忠実なところが可愛くもあり、恐ろしくもある怪作。冷静に考えると、かなりサイコティックなエラ姫ですが、この人単なるあんぽんたんじゃなかろうか、と気づくと急に愛しくなる不思議。

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「転生したら剣でした」



転生したら剣でした (1)(バーズコミックス)

おすすめコミック。原作:棚架ユウ、作画:丸山朝ヲ、キャラクター原案:るろお。デンシバーズ連載中。

名もなきオタク会社員である主人公は、交通事故にあい命を落としてしまう。不幸な人生を終えた彼が目を覚ますと、そこは異世界、自分は剣の姿になっていた。剣の姿のまま動き回れることを知った彼は、周囲の敵を斬って斬って斬りまくってレベルを上げるが、魔力を吸われる森で動けなくなってしまった。そこに通りかかったケモ耳の少女・フランに助けられ、フランの夢のため、ともに戦うことに……。

タイトルまんまの話です。剣となってしまった主人公は、へこたれることなく、剣の成長の仕組みを理解し、周囲の敵を倒して着々レベルを上げ、やがて近郊をすべて制圧。外に出た瞬間動けなくなり、そこに奇跡的に訪れたフランに拾われます。

奴隷商人に囚われ、魔獣に襲われていたフランを助けた後は、彼女の夢である「進化」のために戦います。冒険者ギルドに登録し、剣の身に着けたスキルと、フランの持つ敏捷性で強敵を倒しながら、旅は続きます。

剣こと「インテリジェンスウェポン」として、雑魚を倒しながら、地道に自己強化していく様はよく見るMMORPGの光景。プレイヤーがおらず、剣だけで戦うとこうなるのか、という違和感が面白い。”料理王”や”解体王”など、諸事情により変なスキルも所持していますが、それものちの冒険に活きてきます。モンスター相手に戦い続けて得た強さで、並み居る強敵をばったばったと退けていくカタルシスが大きな特徴。

一方で、剣の使い手であるフランの成長も楽しみな作品。ちょっと寡黙ですが、素直で優しい獣娘。しかし、やるときにはやる女の子。黒猫族特有のスピードを活かした立ち回りで、強力すぎる剣を制御し、いかに戦い抜いていくのか。夢である進化を達成できるのか。奴隷からスタートした彼女の人生は、剣を得てどのように変化していくのか、楽しみです。

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「ゴブリンスレイヤー」



ゴブリンスレイヤー(1) (ビッグガンガンコミックス)

おすすめコミック。原作:蝸牛くも、作画:黒瀬浩介、キャラクター原案:神奈月昇、月刊ビッグガンガン連載中。

新米冒険者、女神官は、ギルドで知り合った新米仲間たちとパーティを組み、ゴブリン退治に向かう。しかし、ゴブリンは予想以上に手ごわく、パーティは自分を残して全滅してしまう。死を覚悟した瞬間、現れたのは鎧兜を身につけた最高クラスの冒険者「ゴブリンスレイヤー」だった。顔を見せないこの男は、ゴブリンを狩ることのみ請け負う、謎の冒険者だった……。

原作はGA文庫のライトノベルとなります。キャラクターに名前はついていないので、まおゆうのように、職業で呼ばれています。

ファンタジーの世界では、雑魚として扱われるゴブリンですが、本作では、新米冒険者など話にもならないぐらい強敵であり、ドラゴンなどの強大なモンスターよりも、小さいながらも多くの被害を与えるモンスターとされています。

甘い考えでゴブリンに挑みパーティは全滅します。ボッコボコにされたとき、登場する異常な強さの冒険者。それがゴブリンスレイヤーであり、淡々とゴブリンを屠り、子どもにも容赦せず、一切顔を見せない不気味な男です。

彼はゴブリンに異常に執着し、斬り殺し、殲滅させることを楽しいと感じています。他の強力なモンスターには興味はなく、淡々と狩り続ける日々。女神官は彼に恐れを抱きながらも、パーティとしてともに行動するようになります。ゴブリンを狩り続けた先に何が待つのか、ダークヒーローと正統派ヒロインがコンビを組んで戦う異色のファンタジーです。

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「魔王城でおやすみ」



魔王城でおやすみ 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。熊之股鍵次、週刊少年サンデー連載中。

魔王に捕らえられてしまった姫君、オーロラ・栖夜(スヤ)・リース・カイミーンの悩みは、寝る以外やることがないこと……。幽閉されてはいるが、公務からも解き放たれ、扱いはVIP級、ご飯も意外と美味。しかし、安眠できたためしがない。どうすればよい眠りにつくことができるか? 今夜も安眠のためのアイテムを探しに、魔王城を徘徊するのであった……。

囚われの姫の快眠ライフを描いたファンタジーコメディ。まずは枕の質を上げるために、ふわふわしたモンスターの毛をむしることからスタート。トゲトゲのモンスターから針を抜き取って裁縫道具として、姫特製安眠枕を作り上げましょう。

牢屋のカギを持つモンスターを懐柔し、自由に魔王城を徘徊し始める姫。シーツ、ベッド、その他もろもろ、安眠のためのアイテムをかき集め、時に自作し、たくましく生き抜いていきます。

一方、人間の勇者や魔王・モンスターたちも、姫にひっかきまわされながらも、それぞれの役割を全うしようとがんばります。がんばるけれど、姫の粗相が原因で、基本的に取り越し苦労に終わります。かわいそうに……。

そんな姫とモンスターたちの安眠コメディです。
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「架刑のアリス」



架刑のアリス(1) (KCx)

おすすめコミック。由貴香織里著、ARIA連載中。

大財閥、久遠寺家の四女・久遠寺星(くおんじすてら)は、長兄・是乃(ぜの)が大好きなブラコン女子高生。是乃兄がいれば大丈夫と、兄に絶対の信頼を寄せていた。ある日、9人兄妹が一堂に会した「お茶会」で、母・織雅(おるが)から衝撃の発言が飛び出す。「兄妹全員で殺し合いをしてほしい。生き残った一人が久遠寺家を継ぐ者となる」。突然の宣告に動揺する兄妹だったが、有無を言わせず戦いの火ぶたが切って落とされた。かつての兄妹たちに追い詰められたステラだったが、その時、超戦闘的な人格・血塗れアリスが覚醒する……。

かなりマッドな変身ヒロインものです。ステラはアリスに変身することで理性のタガが外れ、身体能力も向上し、問答無用で敵をぶちのめすことができます。殺す相手は自分の兄妹たち。殺らなければ殺られる、という状況で、ステラは生き残ることができるか? という感じ。

ステラは大好きな兄・是乃を救うために戦いますが、もちろん兄妹を殺せと言われて素直に殺すわけもなく、絶対的な権力者である母に反抗します。しかし、状況は彼女を戦わせるように変化していきます。そのとき、戦闘用の人格・アリスが出現し、マシンガンを撃ちまくります。

兄妹全員が仲が悪いわけではなく、協力することもあります。また、皆ある理由で特殊な能力を持っているため、そのまま戦っても勝算なしとなれば、色々と知恵を働かせての騙しあいとなります。そもそも頭首になろうという者がいないため、今一つ緊張感に欠けた戦いになっています。それでも戦いが勃発し、つぶしあいが発生する、その辺りの理由と攻防が見どころです。

少年漫画と少女漫画の中間のような不思議な作品。凄惨なバトルと少女漫画お約束の三角関係があったりして、珍しいタイプなのではないかと。

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「雨水リンダ」



雨水リンダ(1) (ガンガンコミックスONLINE)

おすすめコミック。「浅尾さんと倉田くん」のHERO著、ガンガンONLINE連載中。一応4コマ漫画?

廃校舎にある、手芸部という名のオカルト研究部。部員のみつけた怪しげな本から、「人形」を創り出そうと実験を行う。枝は骨に、布は皮に、お菓子は内臓に、ガラスは声に、そして雨水を心の触媒として誕生した人形は、部長のリンダそっくりの人形だった。人の言葉を話し、リンダの幼いころの記憶を持つ不思議な雨水人形。部員たちは、雨子と名付けて、部室のマスコットとしてかわいがることになる。……いつか壊すその日まで。

リンダと雨子を中心とした、部員たちの青春コメディものです。雨子の生態調査を続けていくうちに、人間と同じようで違うところや、色々な性質を見つけていきます。また、純粋な雨子は、意図せず部員たちの癒しとなっていきます。

ストレスで水漏れする、普段は宙に浮いているが接ぎ木で足が生えるなど、雨子の人形性能(?)は、独創性が高く目を見張るものがあります。幽霊のような存在と一緒に学園生活を送る、というのは珍しいストーリーではありませんが、リンダのキャラクター性が面白く、また、いつか壊す儚い存在として描かれるため情がわき、オリジナリティの高い作品になっています。

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「マル勇九ノ島さん」



マル勇九ノ島さん 1 (少年チャンピオン・コミックス)

おすすめコミック。木佐貫卓著、週刊少年チャンピオン連載中。

この世にはさまざまな世界が存在し、それぞれの世界で「勇者」と「魔王」の戦いが繰り広げられている。その勇者を手助けする組織「H・S・C(ヒーローサポートカンパニー)」に入社した天人類のフィオは、勇者様たちの役に立とうと熱望するが、配属されたのは、ダメ勇者を更生させるのが目的の第三課。フィオを導いた奇抜な上司・九ノ島竜一、何やら訳ありのクールな同僚・フレイヤとともに、各世界の勇者のサポートに奮闘する。

タイトルが「マル勇フィオ」ではなく、九ノ島さん、となっており、何やらただの上司じゃないらしいと予感させます。事実、九ノ島さんは、いい加減なようで要点を押さえているキレ者系です。彼にうまく乗せられて、任務にあたるフィオとフレイヤ。世界を救わなくなってしまった勇者たちを説得し、魔王に立ち向かわせることができるかどうか、がメインストーリーとなります。

初単行本ということで、画力は今一歩ですが、独特の世界観を持ち、キャラが立っていて読みやすく、展開も意外性があってよいかと。フィオとフレイヤの成長譚になると思われるので、二人の衝突と友情を熱く描ききってほしいところ。

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「夜鳴きのシィレエヌ」



夜鳴きのシィレエヌ(1) (ヤングキングコミックス)

おすすめコミック。今村陽子著、ヤングキングアワーズ連載中。一巻・二巻同時刊行。表紙を見ると独特の画風っぽく見えますが、本編はクセのない感じです。

歌で精霊を使役し、自然の力を操る「夜鳴きのシィレエヌ」と呼ばれる少女魔法使いたち。歌によってすべてを操る彼女らは、人々に恐れられ、呪われた声といわれていた。そんなシィレエヌの一人、おちこぼれの少女・ハイネは、とある街で任務を放り出し、逃げ出してしまう。一方、深窓の令嬢・マドラスは、街を逃げ回るハイネに興味を持ち、家を抜け出して一緒に行動するようになる。二人で協力し、マドラスの母のもとを目指すが……。

歌魔法とでもいえばいいのか、歌うと雨を降らせたり、風を起こしたりと多彩な現象を起こすことができます。ただし、個人の才能によって、得られる性質が異なり、例えば光のシィレエヌは光の魔法しか使えない、などの制約があります。

また、夜鳴きのシィレエヌは子供のみ。国属の機関で暮らし、弱いシィレエヌは街から依頼された小さな仕事をこなし、強力なシィレエヌになると軍隊に参加して戦うこともあります。中には歌を聴いたものを殺してしまう超強力なシィレエヌも……。

本作では、ハイネをはじめとした、何人ものシィレイヌの活躍と悲哀を描くものとなっています。まだ少女と呼ばれるお年頃。チームの仲間たちと、時に喧嘩をし、時に支えあって、命を懸けた戦いにも身を投じ、友情を深めながら成長していく物語です。

ところで。シィレエヌの発音の仕方がよくわからず。シーレイヌっぽく言えばいいのか、シレイヌっぽく言えばよいのか、シィレ・エヌのような感じなのか……。よくわからないのでアニメ化希望。

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「グレンデル」



グレンデル 1 (ゼノンコミックス)

おすすめコミック。オイカワマコ著、月刊コミックゼノン連載中。

護るべき王女を見捨てて逃げた女剣士・カメリア。牢に入れられ裁きを待つ身であったが、一つの依頼を果たすことで刑を免除すると告げられる。その依頼とは、伝説の竜の子ども・グレンデルをとある国へ送り届けること。敵を斬るたびに痛みを感じてしまうというカメリアは、泣きながら敵を蹴散らしていく。グレンデルを狙う刺客たちを退け、無事に送り届けることができるのか。

大泣きしながら剣を振りまくるカメリアが見どころの作品ではありますが、その割にガンガン斬り倒していくので、正直最初はそれがどうした程度の設定で、あんまり引っかからないフックではあります。が、2巻の終わりでカメリアとグレンデルの関係性に大きな変化が訪れ、非常に重要な前振りだったことに気が付きます。

同行する竜・グレンデルにも隠された能力があり、物語が進み、この世界における竜の在り方が次第にわかってくると、非常に厄介な同行人であることが判明します。本人も自身のことを知っていくにつれ、恐怖を感じるようになりながらも、成長していきます。

カメリアとグレンデルの旅路には、行く手を阻むものもあれば、味方をするものもあり。人間と竜ということなる種族の友情を育みながら、約束の地を目指します。そこには不幸が待っているとは知らずに……。

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「パルパル&ロケッタ」



パルパル&ロケッタ 全1巻 (ヤングキングコミックス)

おすすめコミック。おがきちか著、ヤングキングアワーズ連載完結。

王子様と結婚したい。めちゃくちゃ強い女勇者・パルパルティーナは、玉の輿を目指して今日もモンスター退治。ついにさらわれた王子様を助け出したと思ったら、とってもぽっちゃりな残念王子だった……。そればかりか、王子・スピアンは城からも追い出されてしまった。パルパルティーナはスピアンをダイエットさせるために、今日もやせ薬(マジックアイテム)を探しながら、懲りずに玉の輿探しを続けるのだった。

強くてスタイル抜群の勇者パルパルティーナと、優しいけどちょいおデブの王子スピアン、パルパルティーナのエージェント・ロケッタの三人が中心となって話が進みます。王子を痩せさせることができるアイテムの探索依頼を受けてモンスター退治に向かうものの、誤情報でずっこけたり、別の王子を救出依頼を引き受けるものの、ちょっとイメージと違ってがっかりしたりと、コメディ冒険ものです。

とにかくテンポがよい。モンスターはほぼ瞬殺し(パルパルティーナは超強いので当然)、その後の展開で見せる感じです。連載が短くて残念ですが、オチもついて、よくまとまっています。同録されている他二篇も面白い。デブが優遇されている珍しい作品となっております。

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「一変世界」



一変世界 1 (BUNCH COMICS)

おすすめコミック。明治カナ子著。くらげバンチ連載中。

デラ神殿の大巫女見習い、プーリョ。不可思議なことが起こる神殿と、神殿を取り巻く神の森で、日夜厳しい修行に明け暮れている。友人のエズリン、元石像のミンミらの助けを借りながら、立派な大巫女様になることを目指して送る修行の日々と、そこで巻き起こる事件を描く。

独特の世界観が魅力的。森に巣食う不気味な魔物、石像の魂を死体に乗り移らせる術、さらには信仰の場である神殿が、最大のミステリースポットとなっており、入ったら出てこれなくなる迷宮や、人の形をしたしゃべる石像(神? 魔物?)などが散見されます。

プーリョはそれらを当然のもの、として認識していますが、細々とこの独特な世界観を説明するキャラもいないため、最初やや混乱します。しかし、話が進むにつれ、こういうものなのだと、だんだんと理解できるようになってきます。トラブルで結構あっさり人が死んでしまったり取り込まれてしまったりしますが、この神殿では割と日常茶飯事の模様。そのあたりがドライに描かれているのも本作の大きな特徴です。神は理不尽。

第二巻以降になると、大巫女の存在や、プーリョ自身の秘密に迫る展開となり、彼女を取り巻く陰謀や策略めいたものが次第に姿を現します。プーリョは無事に立派な大巫女になれるのか、続きが非常に楽しみです。

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「兎が二匹」



兎が二匹 1 (BUNCH COMICS)

おすすめコミック。山うた著、月刊コミック@バンチ連載終了。2巻完結。

不老不死の女・稲葉すず398歳、同居している青年・宇佐美咲朗19歳。死にたくても死ねない体となってしまったすずは、毎日咲朗に自分を殺させようとするが、うまくいかず確実に自分が死ねる方法を探していた。一方の咲朗は、すずに死んでほしくない一心で、何とか彼女の心をひきとめようとする。しかしその思いは届かず、やがて悲劇的な結末が訪れることになる……。

死を望む女と、死んでほしくない青年の物語。悲劇的な結末から物語はスタートしますが、そこに至る経緯について、すずの記憶が語られていくことになります。400年近く死にたいと思いながらも生きてきたすずですが、咲朗との出会いは、彼女に生きていく活力を与えてくれる、特別なものでした。それでもなぜ死を望むのか。

悲しくなると死んでしまうといわれている兎。タイトル通り、確かに二匹の兎がいます。「悲哀」という言葉がぴったり当てはまるテーマの作品。二巻で完結の短編ですが、キャラクター、ストーリー、心情描写すべてのレベルが高く、不朽の名作と言えるでしょう。これは必読!

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「helck」


Helck(1) (裏少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。七尾ナナキ著、小学館のWEBマンガサイト「裏サンデー」にて連載中(月曜更新)。

魔王が勇者に倒された! 平和が訪れた人類とは対照的に、魔界では新たな魔王を決めるための、闘技大会が開かれていた。大会責任者として派遣されてきた、四天王のひとりヴァミリオは、大会出場者の中に、異常な強さの男を見つける。なんとその男は、人間の勇者ヘルクだった……。

近年、「まおゆう魔王勇者」「魔王様ちょっとそれとって!!」など、人間に理解のある平和的な魔王の作品が見られますが、こちらは平和的どころか人間にやられちゃってます。その魔王を倒した(?)勇者がのうのうと次期魔王を決める戦いに参加し、次々と勝ち上がっていく……。

強くて笑顔でフレンドリー、魔界の民にも大人気の勇者ヘルク。いわく「一緒に人間滅ぼそう」。しかし、運営側から見れば、敵か味方かわからない不気味な存在。

魔界サイドの責任者ヴァミリオちゃん(表紙絵)は、ヘルクの目的がわからぬまま、その勝利を阻止するために、あの手この手の手段で妨害を試みますが、勇者パワーですべてを踏破されてしまいます。はたしてヘルクの目的は? 調査を続けるうちに、人間たちの国の不気味な真実にたどり着く……。

ドタバタでノー天気なストーリー進行の間に、ミステリアスな要素が織り交ぜられており、非常に読ませる作品です。「バカァー!」と叫んで魔力解放のヴァミリオちゃんも可愛くてオススメ。

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「薄花少女」


薄花少女 1 (IKKI COMIX)

オススメコミック。三浦靖冬(みうらやすと)著、月刊IKKI連載中。タイトルは”はっかしょうじょ”と読む。

小学校の教員・古糸史(ふるいとふみ)。実家を出て一人暮らしの日々の中、自分を彼の”ばあや”だという少女・夏焼鳩子(なつやきはとこ)が現れる。実家にいるはずの”ばあや”は今81歳、そんなことがあるはずない。しかし、鳩子は自分が”ばあや”である証拠を次々と突き出し、若返ったのは、母に持たされた小壜の薬を使ったからだという。釈然としない史であったが、ぼっちゃんの世話をしたいという”ばあや”との不思議な共同生活が始まる。

独特のタッチの絵を描く筆者の最新作。同人誌、成年誌をはじめ、短巻が多い筆者の一般コミック誌での長編。

主人公とヒロインのなんとも言い難い関係が特徴の作品です。 弱々しく見える少女の中の人は、戦禍を潜り抜けてきたであろうたくましい老婆であり、炊事、洗濯なんでもござれ、子供のころから面倒を見てくれたばあや。恋をするわけではありませんが(今後の展開はわかりませんけど)、見た目小さな少女に頼るわけにはいかず、かといって気をつかうと老人扱いするなと怒られ、でもちょっとしたしぐさにドキッとしてしまう……。メイド(お手伝いさん)萌えなのか、ロリコンなのか、老婆好きなのか、ばあやの立ち位置一つでまったく見え方が異なってきます。

同系列の作品として、「ミル」がありますが、あちらはヒロインが化け猫で主人公の恋にも絡んできますので、似ているようで微妙に違う感じです。一体ばあやは何がしたいのか? 本当にお世話をするためだけに来たのだろうか? 主人公はばあやをどうしたいのか? もやもやした感じでお話は続きます。〆

「あやかしコンビニエンス」


あやかしコンビニエンス(1) (ダンガンコミックス)(Amazon)

オススメコミック。ヒライユキオ著、ホビージャパンのWEBコミック・ダンガン連載終了。全三巻完結。

大学へ通うため、10年ぶりに故郷へ帰ってきた彩橋あかり。かつて、あかりのおばあちゃんが経営していたコンビニ「あやはし」でバイトすることになったが、そこは田舎の山の中。 誰もこないだろうとタカをくくっていたが、夜中にビールを買いにやってきた客は緑のペンギン、いや河童だった。ここは夜な夜な妖怪たちの集うコンビニ、通称「あやかしコンビニエンス」だったのだ。 同僚の環(たまき)とともに、妖怪たちの接客することになったあかり。田舎町のコンビニに、今日も妖怪変化がやってくる。

人間には見えないように姿を消して入店する彼らを、なぜかあかりは見えてしまいます。フレンドリーで愉快な妖怪たちと、妖怪に負けず劣らずフレンドリーなあかりのハートフルコメディです。妖怪相手に商売してくれるコンビニとあって、人気は上々。あかりに頼みごとをしたり、いたずらしたりと、何かとかしましいけれど、どいつも憎めない妖怪たち。

そして、あかりの同僚・環の正体は猫又。生真面目な性格でよく働きますが、気を抜くと耳や尻尾が見えてしまい、あわてて隠す場面も。無類のUFOマニアで、なんでも宇宙に結び付けて話を大きくするので、いらぬトラブルを巻き起こしたりします。大変かわいらしい。

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