タグ別アーカイブ: 学生

「いつかみのれば」



いつかみのれば1 (百合姫コミックス)

おすすめコミック。西あすか著、コミック百合姫連載中。

総合格闘家の父を持つ女子高生・揺篭みのる(ゆりかごみのる)。ある日突然、父親の夢をかなえるために、一緒にラスベガスへ引っ越すことになってしまう。しかし、たまたま通りすがったゲームセンターで、自分と同じ学校の格闘ゲーマー少女・四条と出会い、ゲーマーとしての才能を開花させる。みのるは、自分の才能を見込んだ四条から強く引き留められ、両親と離れ日本に残ることとなった。以降、二人で切磋琢磨し、最強のゲーマーを目指していくが……。

なんと百合姫で掲載している、比較的本格的な格闘ゲーマー漫画。一応ヒロイン二人は百合なのか……!?

格闘ゲーム大好きな四条が、才能はあるが知識はないみのるを、いっぱしの格闘ゲーマーに育てるお話。ただ、そこまで本気でゲームに打ち込む気のないみのるは、四条の押し付けやガチっぷりに戸惑います。二人の気持ちは離れかけますが、四条の真摯な気持ちを受け入れ、みのるは成長していきます。やがて、強敵(ライバル)の女子ゲーマー・ZTTに出会い、彼女を倒すことを目標に、二人で協力して格闘ゲームに取り組むことになります。

ライトなノリなのかなと思ってみてみると、フレームの説明などがガッツリ見開きでされていたり、格闘ゲームをする上に、初心者がぶち当たる壁や不文律を細かく描写しています。好きではなく強いキャラクターを選べと言われて、混乱するみのるなどがそれで、他にも格闘ゲームあるあるが多々あり、格闘ゲームが好きな人はかなり楽しめます。空中コンボをくらったみのりのセリフ「私のキャラが…ずっと空を飛んでる…」は個人的にかなりツボ。

二人がプレイするゲーム「アイアンキャットデストロイヤーズ7 GODDESS REVELATION」は、おそらく「鉄拳7」をモチーフにしていると思われ、知っている人はニヤリとするような技なども使われています。実は父親が関わっていたくだりなどは、確かになくはないなと納得。みのるがゲームを続けるモチベーションとしては最高の理由となりますが、その理由は中身を見て確認していただきたい。

試し読みはこちら。〆

「隕石少女」



隕石少女 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。石山り~ち著、週刊少年サンデー連載中。

3年前、突然空から少女型のロボットが降ってきた。落下の衝撃でバラバラになったロボットは、出自不明、何故降ってきたかは謎のままだった。隕石少女:メテオガールと名付けられたそれは、世界中で毎日降ってくるようになる。最初、原因不明の脅威に振り回された人類だったが、次第になれ、今では雨や雪のような日常の出来事となっていった。高校2年生・岩崎鉄人は、とある日、落下しても完全に故障せず、動き回るメテオガールに遭遇する。そのメテオガールをめぐり、何やら怪しい組織とも対峙することとなり、メテオガールをめぐる事件に巻き込まれていくことになる……。

よくぞこんな設定を思いついたと、感嘆せずにはいられない。まあ、確かに空から女の子が降ってきたら、地面に衝突してぶっ壊れるのは自明の理ではありますが、それを大量の降らせようとするかね?

鉄人には昔亡くした想い人がおり、その少女がメテオガールと深く関わってきます。メテオガールと会話したい、という何やら訳知り顔の変な後輩・羽根とともに、メテオガールをめぐる騒動に巻き込まれていきます。

少女型ロボットがその辺に振ってきてスクラップになるので、エグ目の描写もあり。ただし、ロボットなのでさほど気持ち悪くはなく、無感情な表情はグロさよりも不気味さを感じさせます。このロボットは何故降ってくるのか、その真相を解くまでがこの作品の大きな柱になりそうです。

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「悪食のマリア」



悪食のマリア(1) (アクションコミックス)

おすすめコミック。「復讐教室」の要龍著。

特別な人間のみ入学できる、全寮制のミッションスクール・聖アヴリーン学園。教師が一人、シスターが一人、生徒数はたったの13人の女子。その中の一人、穂村蛍(ほむらけい)は、幼いころに両親を何者かに殺された過去を持つ。ある日の晩餐の際、停電が起きたわずかな時間の間に、生徒の一人が凄惨な死を遂げる。その光景に、蛍は両親を殺した「化物」のことを思い出し……。

外界から閉ざされた学園と、一癖も二癖もある生徒たち。殺人事件が起きたというのに警察に連絡するわけでもなく、翌日から日常の生活が再開する異常な状況。容疑者は残された12人の生徒。主人公・蛍は、探偵役の少女と共に、恐怖に震えながらも、生徒を殺した犯人(人を喰う化物?)を見つけ出す……というあらすじと思いきや、蛍の復讐心というか闘争心が物語を意外な方向へと導きます。

殺される前に犯人を見つける、のではなく、犯人(おそらく両親の仇)を見つ出して逆にぶっ殺す。

化物だろうが殺す。友達だろうが殺す。自分たちが学園から逃げ出すのではなく、仇敵を学園から決して逃がさず、ここで殺る。復讐を遂げる……。端麗な顔だちに似合わず、激烈なメンタルの持ち主、蛍さん素敵です……。

このままだと蛍のジェノサイドが始まってしまうので、探偵役の美少女・祭(まつり)が何とかするかと思われますが、敵は人の形をして人を喰う化物らしく、犯人探しも一筋縄ではいかないはず。変則クローズドサークル系ホラーものとして、この先の展開に期待。

試し読みはなし、掲載誌不明(巻末情報がないので調べられず)。ううむ、もう少し情報が欲しい……。〆

「少女Aの悲劇」



少女Aの悲劇(1) (講談社コミックス)

おすすめコミック。漫画:あさの、原作:中村力斗。マンガボックス連載終了、全2巻完結。

女子高生・浅川結真(あさかわゆま)は宇宙人である。宇宙船での登校中、尿意に耐えきれず不時着した際に、その様子を同級生の林秀雄に目撃され、さらに失禁してしまう。宇宙人であることがばれてしまった結真は、林くんに秘密を守ってもらうために、彼を監視することを提案する。しかし林くんはそんなことにまったく興味はなく、受験の邪魔はするなと邪険にする始末。かくして、宇宙人の女の子と、それを知りながらまったく興味を持たない男の奇妙な学生生活が始まった。

自分の秘密をばらされないように、同居して監視することになるという、ラブコメっぽいあらすじですが、何せ林くんがまったく結真に関心を持たず、むしろ早く去れと思っているので恋に発展しません。この林くん、受験以外に興味はないので、周りをうろちょろしてトラブルを招き込む結真に対しては、罵詈雑言の嵐。かつて、これだけヒロインを無碍(むげ)にする主人公がいただろうか……。

対する結真は、ひどい状況になってしまったものの、持ち前の明るさと、地球に残りたい一心で、林くんの理不尽な言葉の暴力に立ち向かいます。非常識な林くんをどこか憎めないやつと思っているようで、何とかして抗おうとツッコミという形で一応努力はします。が、やはり通じず倍返しの毒舌をくらう日々。

仲が良くも悪くもない不思議な関係のまま、やがて結真にあるやっかいな特性があることが分かります。その特性により結真は悩み、自信が下した決断によって、二人に大きな転機が訪れます。はたして、二人の関係はどうなってしまうのか?

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「鳥獏先輩なに賭ける?」



鳥獏先輩なに賭ける?(1) (アクションコミックス)

おすすめコミック。「兄の嫁と暮らしています。」の、くずしろ著、漫画アクション連載中。

「私と賭けをしましょう」。鳥獏京(とばくけい)は、無類のギャンブル好き。可愛いけれどちょっとおバカなのが玉にきず。事あるごとに、真面目な後輩・馬締忠(まじめただし)に絡んではギャンブル勝負を申し込むが、まったく勝てずに今日も地団駄を踏むのだった……。

ノリと展開的には、「だがしかし」に近い感じ。扱うものは子供っぽいもので、ルックスは良いのに色々と残念な年上の女性と、振り回される青年という構図も共通です。ただし、こちらは題材がギャンブルとなっています。

ギャンブルと言えば、「カイジ」や「賭ケグルイ」のように、大きな金額や命を懸けて戦うような作品が多いですが、本作はコイントス、じゃんけん、〇×ゲームなど、ギャンブルと言っていいのかどうか、抵抗のある内容の低レベルの勝負が繰り広げられます。また、賭けの報酬も、ジュース一本から己のプライドまで、ゆるい感じの内容となっています。

それもそのはず、鳥獏先輩はちょっとアホ。何の脈略もなく吹っ掛けてくる図々しさが、彼女のチャームポイント。勝算も悪だくみもなく、ただただ、ギャンブルを楽しみたいだけの女子だったのです。良い遊び相手となってしまった馬締君は、そんな先輩をうざいと感じながらも、なんだかんだで勝負してあげる好青年。決して、時折見せる先輩の可愛さと色香に負けているわけではなく。

アホゆえに無意識に振りまいてしまう好意と、真面目ゆえに振り回されてしまう純情。図らずとも進行する、二人の恋のギャンブルの行方はいかに? 

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「怪異撲滅ミンチちゃん」



怪異撲滅ミンチちゃん(1) (ビッグガンガンコミックス)

おすすめコミック。ささきゆうちゃん著、月刊ビックガンガン連載中。

八裂眠千(やつざきみんち)、通称ミンチちゃんは、可愛くて優しくて物静かなクラスのアイドル。春風煌(はるかぜきら)も、そんなミンチちゃんに恋していたのだったが、ある日の放課後、ミンチちゃんがマウントポジションで河童をフルボッコにしていたのを目撃してしまう。以降、何の因果かミンチちゃんの妖怪退治(?)のパートナーとして、様々な怪異に立ち向かうことになったのだった。

タイトルを見た時に「撲殺天使ドクロちゃん」をイメージしましたが、近くて遠い感じです。ストーリーはどちらかというと硬派、シリアスな方で、バトル描写も充実。しかしペンネーム……思い切りましたな。

クラスの女の子が実は妖怪退治のスペシャリスト……というのは、あらすじとしてはよくあるパターンではあるのですが、本作では心身ともに痛みを伴う描写が秀逸です。特に、ブン殴ってわからす、ことにかけては、明確かつ非常に爽快! 冗談みたいに吹っ飛びます。ミンチちゃん容赦ねえ。

ミンチちゃんは単純暴力馬鹿ですが、実はとても友達を大切にする優しい女の子。そんなミンチちゃんを制御するための理性としてキラがおり、そしてもう一人の、か弱くも鉄壁な助っ人とともに、怪異に立ち向かいます。

立ちふさがるのは、いたずら程度から、人の生死を左右するような強力な妖怪までさまざま。今日もどこかでミンチちゃんの大凶神速拳がさく裂する!!

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もう一点。筆者のデビュー作、読み切り作品「きらきら光る姫」の試し読みはこちら。〆

「大上さん、だだ漏れです。」



大上さん、だだ漏れです。(1) (アフタヌーンKC)

おすすめコミック。「じごくあね」の吉田丸悠著、アフタヌーン連載中。

ちょっとエロいことに興味を持つお年頃、高校一年生の大上芽衣子は、トイレで隠れで男性器の本を読んでしまうちょっと性欲過剰な子。一方、物静かで何を考えているのか分からない男子・柳沼慎一郎は、とある理由から、人に触る、触られることに極端に拒否反応を示す。高校では孤立気味で友達がいない二人だったが、大上が柳沼のある秘密を知ってしまったことから、二人は秘密を共有する友達となる。

エロ妄想というものは、決して人には知られてはいけないもの。特に大上はその手のことに興味津々で、バレないようにとびくびくしながら過ごしていましたが、柳沼に出会ってしまったことで、そのことが露呈します。

柳沼は自分に触れたものが本音を話してしまう、という特異体質の持ち主。周囲には秘密にしているため、なるべく人を近づけないようにしていましたが、大上との接触で発覚してしまいます。

偶然接触してしまった大上の本音、第一号は「ちんこ見せて」というとんでもない一言でした。以降、触れた際には、大上のエロ妄想はだだ洩れに……。そんな大上を無感情に見守る柳沼も、秘密を共有する友達として好意を抱くことになっていきます。

触りたいけど触れないという微妙な関係の二人。次々登場するにぎやかな面々を巻き込みつつ、大上のエロ妄想は次々と露呈していきます。そんな大上と柳沼に友情は恋心に発展するのか?

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「春と盆暗」



春と盆暗 (アフタヌーンKC)

おすすめコミック。熊倉献(くまくらこん)著、アフタヌーン連載終了。

バイト仲間のサヤマさんは、笑顔がチャーミングな女性。でもちょっと変わったところがあって、接客の際、しつこいお客さん相手には、見えないところで手をグーパーグーパー。その理由とは? カラオケボックスにやってきた女子高生、お客様名簿の名前がいつも違う。よく見ると中央線の駅の名前? 連れてくる男性もいつも違う。はたして何者なのか? その他二編、全四編+おまけのオムニバス作品。

今一つパッとしない男子と、ちょっと不思議な発想をする女子の恋愛もの。淡々とした日常の中で、どこにでもありそうで絶対ないファンタジー感がよい。また、変な娘だな……と思いつつも、少しでもその娘の事を知りたいとする男子陣がほほえましい作品。

なんとなく手に取ってみましたが、落ち着いた内容で気に入りました。読了後、連載誌どこだったのだろうか、と巻末を見たらアフタヌーンとあり、ああ、アフタヌーンっぽいわ、と納得(伝われ)。

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「川柳少女」



川柳少女(1) (講談社コミックス)

おすすめコミック。五十嵐正邦著、週刊少年マガジン連載中。4コマ漫画。

普段まったくしゃべらず、伝えたいことはすべて川柳で伝える少女・雪白七々子。顔は怖いし喧嘩は強いが、川柳好きな男子・毒島エイジ。日々のあれこれを川柳にのせて、まったり学園生活を満喫中。

五七五系女子ラブコメ、という新たなジャンルを切り開いた作品。川柳や俳句といえば、過去には「GO!GO!575」なるアニメ、ゲームがありましたが、本作はそもそもヒロインがしゃべらないという大胆な作り。

七々子は基本的にしゃべらず、意思伝達は川柳(筆談)で行います。周囲の人間は理解があり(?)、声を出さなくても許容となってます。しゃべらない分、ちょっとした仕草や表情が可愛く、好感が持てます。川柳も堅いものではなく、日常会話をそのまま句にしたような感じでグッド。

そんな七々子が気になる男性が、元不良のエイジ。偶然出会った二人ですが、ともに文芸部へ入部し、川柳を通じて交流を深めていきます。エイジの句は……なんというか、独特の味があります。ちょっと不器用だけれど、なかなか頼りになりそうな好感の持てる男。はたして七々子の想いは届くのか?

キャラが立っていて、話も面白く、川柳だからといって堅苦しくもなく、気張らずゆるーく読める良作です。

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「愚かな天使は悪魔と踊る」



愚かな天使は悪魔と踊る 1 (電撃コミックスNEXT)

おすすめコミック。アズマサワヨ著、電撃マオウ連載中。

転入生・阿久津雅虎。見た目は普通の学生だが、その正体は悪魔。天使たちに押され気味な魔界を盛り上げるため、皆をやる気にさせる、カリスマ性のある人材を探しに来ていたのだった。転入早々、これはと思える美少女を見つける。金髪で小柄、性格もよい評判の美少女・天音リリー。阿久津は勇気をもって彼女に目的を告げるのだったが、実は彼女の正体は……。

腹黒天使でした。

宿敵をスカウトしようとした阿久津は、逆に天音に弱みを握られた上に、戦いに負けて服従を余儀なくされてしまいます。天音の命令で、同族である悪魔狩りを手伝うことになる阿久津ですが、めげることなく、天音を打倒し、堕天させることに賭けます。一方の天音は、何やら別の目的があるらしく、阿久津を完全服従させ更生させようと企みます。学校では優等生を演じていますが、阿久津の前では高圧的でわがままな一面も見せます。

敵対する二人ですが、やがて恋心のようなものが芽生えてきます。本当はコイツいいやつなのか? 堕天か更生か、愛か憎しみか、二人の葛藤が見どころ。互いの目的がちょっとふわふわしている感じはしますが、テンポがよく、先も楽しみなよいラブコメです。天音は可愛いだけじゃなく、顔芸もできる良いキャラです。

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「旧約マザーグール」



旧約マザーグール (上) (下) (リュウコミックス)

おすすめコミック。「昭島スーサイド☆クラブ」の菅原キク著。アーススターにて連載終了の「HOLYHOLY」の新装版。

“その無人の島に最初に辿り着いたのは、目も耳も不自由な一人の乙女と、14人の生まれたばかりの赤子だけだった”

豪華客船で行く、聖エルレシアン女学園の修学旅行。突然の事故により船が沈没してしまったが、何とか生き残った少女たちは、無人島と思しき島へ流れつく。優等生・草間トリノと優しい友人・小井戸ひな達生徒は、家に帰ろうと、島を探索するうちに、巨大な目を持つ異形の怪物に遭遇してしまう。この怪物は何者なのか、この島から逃げ出すことはできるのか? 少女たちのサバイバルが始まった……。

旧題「HOLYHOLY」、コミックリュウWebにて連載中の「マザーグール」のアナザーストーリーです。登場人物が共通となるため、どちらも同じ時間軸ですが、違ったストーリーが展開します。

ちょっと百合めな無人島でのサバイバルホラーで、敵の正体が良くわからないまま、逃げろ逃げろで展開します。物語と並行して、おそらく怪物の祖となったであろう、目も耳も不自由な乙女とその子供たちの伝承が語られ、この怪物の正体に迫っていきます。なぜ怪物は少女たちを襲うのか、どうすれば逃げ切れることができるのか、が注目ポイントです。

登場人物がみな個性的で、キャラが多いわりに書き分けができているところに好感。また、お嬢様ゆえの楽天的な発想で危機感が欠如していたり、仲間内のトラブルや独断専行での失敗など、やってはいけないようなことを率先してやらかしていきます。このままじゃ全滅必死。その中で、唯一現実感のある主人公のトリノが、仲間たちを引っ張っていきます。しかし彼女にも弱点があって、ままならないことも……。

ストーリーは完結せず、そのまま「マザーグール」へと解決編は引き継がれます。漂流した別のグループの話となりますが、トリノたちに合流して戦う形になったらうれしい限り。はたしてどうなるか、そういった面でも非常に楽しみです。

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「マザーグール」はこちら〆。

「架刑のアリス」



架刑のアリス(1) (KCx)

おすすめコミック。由貴香織里著、ARIA連載中。

大財閥、久遠寺家の四女・久遠寺星(くおんじすてら)は、長兄・是乃(ぜの)が大好きなブラコン女子高生。是乃兄がいれば大丈夫と、兄に絶対の信頼を寄せていた。ある日、9人兄妹が一堂に会した「お茶会」で、母・織雅(おるが)から衝撃の発言が飛び出す。「兄妹全員で殺し合いをしてほしい。生き残った一人が久遠寺家を継ぐ者となる」。突然の宣告に動揺する兄妹だったが、有無を言わせず戦いの火ぶたが切って落とされた。かつての兄妹たちに追い詰められたステラだったが、その時、超戦闘的な人格・血塗れアリスが覚醒する……。

かなりマッドな変身ヒロインものです。ステラはアリスに変身することで理性のタガが外れ、身体能力も向上し、問答無用で敵をぶちのめすことができます。殺す相手は自分の兄妹たち。殺らなければ殺られる、という状況で、ステラは生き残ることができるか? という感じ。

ステラは大好きな兄・是乃を救うために戦いますが、もちろん兄妹を殺せと言われて素直に殺すわけもなく、絶対的な権力者である母に反抗します。しかし、状況は彼女を戦わせるように変化していきます。そのとき、戦闘用の人格・アリスが出現し、マシンガンを撃ちまくります。

兄妹全員が仲が悪いわけではなく、協力することもあります。また、皆ある理由で特殊な能力を持っているため、そのまま戦っても勝算なしとなれば、色々と知恵を働かせての騙しあいとなります。そもそも頭首になろうという者がいないため、今一つ緊張感に欠けた戦いになっています。それでも戦いが勃発し、つぶしあいが発生する、その辺りの理由と攻防が見どころです。

少年漫画と少女漫画の中間のような不思議な作品。凄惨なバトルと少女漫画お約束の三角関係があったりして、珍しいタイプなのではないかと。

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「ダンベル何キロ持てる?」



ダンベル何キロ持てる? 1 (裏少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。原著サンドロビッチ・ヤバ子、イラストMAAM。裏少年サンデー連載中。

紗倉ひびき、17歳、高校二年生、趣味は食べ歩き。最近太り気味だと友人に指摘され、ダイエットのためにフィットネスジムに通うことにするが、入ったジムは格闘家も通う本格的な肉体トレーニング用のジムだった……。尻込みするひびきだったが、たまたま一緒に入会したお嬢様・奏流院朱美(そうりゅういんあけみ)や、さわやかイケメントレーナーに励まされ、一緒に筋トレ&ダイエットに挑戦することになった。

ダイエットのはずが筋トレになってしまったギャル女子高生の話。太り気味とはいえ、プロポーションはそんなに悪くなく、しかしスレンダーというわけでもなく、という体型のひびき。一方、朱美は抜群のプロポーションと肉体能力を持つものも、偏執的な筋肉フェチという、女子としては怪しい一面を持っています。

筋トレの実用漫画ではあるのですが、なぜか喘ぎ声を出したり、妙に露出が多いなど媚び要素を忘れていない健全図書。喜怒哀楽が激しいひびきの顔芸も見どころ。これだけ破顔するヒロインも珍しい。

色々と知識を得るうちに、なんとなく筋トレしなくてはと思わせてくれる作品。もうちょっとやせないと……。

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「NKJK」



NKJK(1) (アクションコミックス(月刊アクション))

おすすめコミック。吉沢緑時著、月間アクション連載終了、全2巻完結。

西宝夏紀(さいほうなつき)と富士矢舞(ふじやまい)は、幼稚園のころからの大親友。仲良く同じ高校へ進学したが、富士矢が大病を患い入院してしまった。もう元の生活に戻れないかもしれないらしい。何か親友の力になれないか? 悩める西宝は、富士矢の母親から「娘を笑わせてほしい」と依頼される。人体には免疫力を高めるNK(ナチュラルキラー)細胞というものがある。そのNK細胞の力によって、娘を回復させることができるかもしれない、というのである。お嬢様育ちの西宝はお笑いというものがよくわからない、しかし親友のためならと、笑わせるためのお見舞いが始まった。

病気療養中の友人を笑わせるために、日々様々なネタを仕込み、お見舞いに行く、というお話です。しかし何分、そういったものに触れてこなかったお嬢様二人なので、世間で面白いといわれているものが、どうして面白いかも理解できません。演じる方も見る方も、ギクシャクした感じで、ネタの披露後に微妙な空気になるという失敗続き……。

実際にネタも寒いので、ほとんど笑えないのですが、本作はそれが狙いなので問題なし。笑わせることに苦戦する西宝と、よくわからないけれど友人のがんばりを受け止めてあげようという富士矢。二人の不思議でシュールだけど、実は熱い友情が見どころ。

一方で富士矢の病は徐々に進行し、回復の見込みがないことがわかってきます。そんな時に、西宝は笑いの研究なんてしていてよいのかと葛藤します。しかしそんな彼女を支えてくれる仲間たちに励まされ、今日もNK細胞を信じてがんばるのです。雲行き怪しい中、果たして奇跡は起こるのか?

全二巻完結です。試し読みはこちら。〆

「兄の嫁と暮らしています。」



兄の嫁と暮らしています。(1) (ヤングガンガンコミックス)

おすすめコミック。くずしろ著、ヤングガンガン連載中。

両親を早くに亡くし、兄妹二人で暮らしてきた岸辺志乃(きしべしの)17歳。その兄も亡くし、今は兄の嫁の希(のぞみ)さんと暮らしている。血のつながりはないけれど、義姉と義妹として仲良く暮らす二人。面倒見がよく、きれいでとても優しい希さんだが、兄がすでに他界している今、いつまでも甘えていいものかと、志乃は今日も悩むのであった。

義理の姉と暮らす女子高生の物語。義姉・希さんはとにかくできた人で、義妹・志乃が不満を抱くところはない。いつでも優しいし、可愛いし、兄のことを好きだったことが随所に現れ、周りの人を幸せにしてくれるような素敵な大人の女性です。のろけが多いのが唯一の欠点か?

一方の志乃は、いたって普通の女子高生。希さんに頼りたいと思いながらも、あまり煩わせたくないと悩みます。例えばクラスTシャツを作るとき、皆が親にお金を出してもらう中、自分で工面してみたり。義姉との距離感を保とうとしますが、そんな想いも受け止めてしまう希さんに脱帽する日々。

二人の間にいるはずの、兄であり旦那が他界している中、二人の関係がどこまで続くのか、続けていってもよいのか? 自分たちが見ているのは、義姉を通してみる兄の面影、義妹を通してみる旦那の思い出ではないのか。本当は他人の二人の、近いような遠いような姉妹の絆が描かれます。

試し読みはこちら。〆

「雨水リンダ」



雨水リンダ(1) (ガンガンコミックスONLINE)

おすすめコミック。「浅尾さんと倉田くん」のHERO著、ガンガンONLINE連載中。一応4コマ漫画?

廃校舎にある、手芸部という名のオカルト研究部。部員のみつけた怪しげな本から、「人形」を創り出そうと実験を行う。枝は骨に、布は皮に、お菓子は内臓に、ガラスは声に、そして雨水を心の触媒として誕生した人形は、部長のリンダそっくりの人形だった。人の言葉を話し、リンダの幼いころの記憶を持つ不思議な雨水人形。部員たちは、雨子と名付けて、部室のマスコットとしてかわいがることになる。……いつか壊すその日まで。

リンダと雨子を中心とした、部員たちの青春コメディものです。雨子の生態調査を続けていくうちに、人間と同じようで違うところや、色々な性質を見つけていきます。また、純粋な雨子は、意図せず部員たちの癒しとなっていきます。

ストレスで水漏れする、普段は宙に浮いているが接ぎ木で足が生えるなど、雨子の人形性能(?)は、独創性が高く目を見張るものがあります。幽霊のような存在と一緒に学園生活を送る、というのは珍しいストーリーではありませんが、リンダのキャラクター性が面白く、また、いつか壊す儚い存在として描かれるため情がわき、オリジナリティの高い作品になっています。

試し読みはこちら。〆

「淫らな青ちゃんは勉強ができない」



淫らな青ちゃんは勉強ができない(1) (マガジンエッジKC)

おすすめコミック。カワハラ恋著、少年マガジンエッジ連載中。

学力優秀、人付き合いはちょっと苦手な女子高生・堀江青(ほりえあお)。官能小説化を父に持ち、名前の由来はアオカンのアオ。エロい環境に育ったこともあり、男はみんな狼、どいつもこいつも性欲の塊だという、偏った観念を持っている。そのため、青春には目もくれず、大学では一人暮らしをするために、猛勉強をしていた。しかし、とあることがきっかけで、クラスのリア充男子・木嶋拓海に興味を持たれ、恋愛を意識するようになってしまい……。

青ちゃんは偏った性知識があるために、木嶋の行動をすべてエロい行動に結びつけて考えてしまいます。第三者目線で見ると、学生同士のピュアな恋愛のはずが、青ちゃん視点では、変態妄想全開になります。なんてことのない、木嶋のちょっとした一言でパニくって右往左往する青ちゃんと、振り回される木嶋の行動が面白いラブコメ。青ちゃんのデレ顔が常に可愛い。

興味がないはずの木嶋に、惹かれていったり、離れていったり。揺れる恋心と下がっていく成績。勉強するために集中しなきゃいけないのに、気になって集中できない、という青春真っ盛りの青ちゃん。その前に恋のライバルが出現して、平和な日常がさらに崩されていきます。果たして志望校へ合格できるのか、木嶋との恋の行方はどうなっていくのか?

試し読みはこちら。〆

「おにでか!」



おにでか! (1) (ヒーローズコミックス)

おすすめコミック。矢寺圭太著、pixivヒーローズ連載中。

女子高生・鬼龍院花生(きりゅういんはなお)は学校のアイドル。男子たちからモテモテだが、色恋にはあまり興味はない様子。いつも幼馴染の渡辺武蔵(たけぞう)をこき使っては、自分に言い寄る男子たちを追い払っていた。さんざんパシリに使われていた武蔵は、このまま甘やかしていてはいかん! と一念発起し、これからは世話を焼かないことを宣言する。ショックを受ける花生だったが、そこに謎の雷が落ちてきて……。

パトロール中の事故で命を落とし、異星人と一心同体となって地球守ることになったのはハヤタ隊員=ウルトラマン。本作では、似たような事故で死んでしまった少年・武蔵に宇宙生命体コスメスが宿り、その場にいた花生には巨大化能力が身についてしまいます。そして、世界を救うために、次々と現れる外敵と戦うことになっていくことに。

現れる敵の正体は不明。どうやらコスメスと同じような宇宙生命体らしいことがわかります。また、花生は「ときめき」の力で巨大化し、どんどん強くなります。それはビルより大きく、体育館を押しつぶすほどに……。恋する乙女ほど強くなるというスーパーヒーロー(ヒロイン?)なのです。

なお、戦闘方法は、殴る・蹴る、のまんま肉弾戦です。スペシウム光線や剣・盾など便利な武器はありません。思いっきり蹴り飛ばします。戦う相手も人型ですが、序盤の強敵・メイドアイドルは斬新な攻撃方法を繰り出してくるため、元はひ弱な女子高生である花生は大苦戦。圧倒的火力に立ち向かうために花生がとった行動とは……。

巨大少女というジャンルになると思いますが、この作品は”巨大になっている”という描写が非常に優れています。ビルの合間に立つ花生や、よろけて地面を踏み抜くカット、校舎に乗った花生をロングショットで描くシーンなど、被写体の大きさを強調するために、怪獣映画や特撮物でよく使われる手法ではあるのですが、よく描かれていると思います。そういったちょっとしたところをさぼると、迫力に欠いたり現実感がなくなっていくのですが、よくわかってらっしゃるという感じ。

また、絵柄は決して繊細な今風ではないのですが、表情がうまく描けているので、ヒロインがとても可愛らしく見えます。心理描写もばっちり。可愛いなあ、花生。

この先の展開も全く見えないので、続きも楽しみです。試し読みはこちら。〆

「駄能力JK成毛川さん」



駄能力JK成毛川さん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。菅森コウ著、やわらかスピリッツ連載中。

妖怪ちんげちらしのJK・成毛川蒔乃(なるもがわまきの)は、想い人里中くんの陰毛をゲットするために、彼の部屋で勉強会を行うことに。しかし、里中くんの部屋はきれいに掃除され、陰毛が見当たらない。あの手この手で里中くんの陰毛をゲットしようと奮闘するが……。

なんともくだらない能力を持った妖怪たちの、日常のような非日常を描いた作品です。ちんげちらしという発想がすごいですが、他にもヘンテコな能力を持った妖怪たちが登場します。

次第に里中くんを中心としたラブコメに発展していき、能力が関係なくなっていくのが惜しいですが、たまにとんでもない使われ方が発覚したりするところが面白い。

この手の作品はキャラが増えてなんぼだと思いますので、ヘンテコ妖怪をじゃんじゃん増やしていってもらいたいところ。

試し読みはこちら。〆

「天野家四つ子は血液型が全員違う。」



天野家四つ子は血液型が全員違う。 1 (ヤングジャンプコミックス)

おすすめコミック。空えぐみ著、週刊ヤングジャンプ連載終了、全二巻完結。

血液型が全員違う天野家の四つ子。A型=几帳面なギャルあさひ、B型=マイペースな美形まひる、O型=社交的な巨乳ゆう、AB型=不思議ちゃんキャラのこよる、血液型がバラバラで、性格も容姿も異なる変な姉妹。彼女らのクラスを受け持つ担任の八代は誠司は、姉妹四人の性格の違いは血液型が原因では? と調査を始めてみることにした。

血液型ごとの特徴、というよくわからない迷信がありますが、本作はそのイメージに沿ってキャラクターが作られており、その行動を分析する、という形式になっています。

例えば、長女のあさひは、容姿はギャルっぽいのですが、中身は真面目で几帳面。整理整頓が好きで、気配り上手、倹約家というA型タイプの女の子です。いい加減なB型のまひると喧嘩することも多々あり。

他の姉妹も血液型ごとの特徴を持ち、同じ姉妹なのにまったく性格が違うために、同じことをするにもバラバラな行動を取るという面白さと、それを陰ながら調査していく八代先生のコメディもの。

二巻完結となっており、最後はネタ切れっぽく終わっていますが、ささっと見る短編ものとしては、ちょうどいい感じです。

試し読みはこちら。〆