タグ別アーカイブ: 学生

「おにでか!」



おにでか! (1) (ヒーローズコミックス)

おすすめコミック。矢寺圭太著、pixivヒーローズ連載中。

女子高生・鬼龍院花生(きりゅういんはなお)は学校のアイドル。男子たちからモテモテだが、色恋にはあまり興味はない様子。いつも幼馴染の渡辺武蔵(たけぞう)をこき使っては、自分に言い寄る男子たちを追い払っていた。さんざんパシリに使われていた武蔵は、このまま甘やかしていてはいかん! と一念発起し、これからは世話を焼かないことを宣言する。ショックを受ける花生だったが、そこに謎の雷が落ちてきて……。

パトロール中の事故で命を落とし、異星人と一心同体となって地球守ることになったのはハヤタ隊員=ウルトラマン。本作では、似たような事故で死んでしまった少年・武蔵に宇宙生命体コスメスが宿り、その場にいた花生には巨大化能力が身についてしまいます。そして、世界を救うために、次々と現れる外敵と戦うことになっていくことに。

現れる敵の正体は不明。どうやらコスメスと同じような宇宙生命体らしいことがわかります。また、花生は「ときめき」の力で巨大化し、どんどん強くなります。それはビルより大きく、体育館を押しつぶすほどに……。恋する乙女ほど強くなるというスーパーヒーロー(ヒロイン?)なのです。

なお、戦闘方法は、殴る・蹴る、のまんま肉弾戦です。スペシウム光線や剣・盾など便利な武器はありません。思いっきり蹴り飛ばします。戦う相手も人型ですが、序盤の強敵・メイドアイドルは斬新な攻撃方法を繰り出してくるため、元はひ弱な女子高生である花生は大苦戦。圧倒的火力に立ち向かうために花生がとった行動とは……。

巨大少女というジャンルになると思いますが、この作品は”巨大になっている”という描写が非常に優れています。ビルの合間に立つ花生や、よろけて地面を踏み抜くカット、校舎に乗った花生をロングショットで描くシーンなど、被写体の大きさを強調するために、怪獣映画や特撮物でよく使われる手法ではあるのですが、よく描かれていると思います。そういったちょっとしたところをさぼると、迫力に欠いたり現実感がなくなっていくのですが、よくわかってらっしゃるという感じ。

また、絵柄は決して繊細な今風ではないのですが、表情がうまく描けているので、ヒロインがとても可愛らしく見えます。心理描写もばっちり。可愛いなあ、花生。

この先の展開も全く見えないので、続きも楽しみです。試し読みはこちら。〆

「駄能力JK成毛川さん」



駄能力JK成毛川さん 1 (ビッグコミックススペシャル)

おすすめコミック。菅森コウ著、やわらかスピリッツ連載中。

妖怪ちんげちらしのJK・成毛川蒔乃(なるもがわまきの)は、想い人里中くんの陰毛をゲットするために、彼の部屋で勉強会を行うことに。しかし、里中くんの部屋はきれいに掃除され、陰毛が見当たらない。あの手この手で里中くんの陰毛をゲットしようと奮闘するが……。

なんともくだらない能力を持った妖怪たちの、日常のような非日常を描いた作品です。ちんげちらしという発想がすごいですが、他にもヘンテコな能力を持った妖怪たちが登場します。

次第に里中くんを中心としたラブコメに発展していき、能力が関係なくなっていくのが惜しいですが、たまにとんでもない使われ方が発覚したりするところが面白い。

この手の作品はキャラが増えてなんぼだと思いますので、ヘンテコ妖怪をじゃんじゃん増やしていってもらいたいところ。

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「天野家四つ子は血液型が全員違う。」



天野家四つ子は血液型が全員違う。 1 (ヤングジャンプコミックス)

おすすめコミック。空えぐみ著、週刊ヤングジャンプ連載終了、全二巻完結。

血液型が全員違う天野家の四つ子。A型=几帳面なギャルあさひ、B型=マイペースな美形まひる、O型=社交的な巨乳ゆう、AB型=不思議ちゃんキャラのこよる、血液型がバラバラで、性格も容姿も異なる変な姉妹。彼女らのクラスを受け持つ担任の八代は誠司は、姉妹四人の性格の違いは血液型が原因では? と調査を始めてみることにした。

血液型ごとの特徴、というよくわからない迷信がありますが、本作はそのイメージに沿ってキャラクターが作られており、その行動を分析する、という形式になっています。

例えば、長女のあさひは、容姿はギャルっぽいのですが、中身は真面目で几帳面。整理整頓が好きで、気配り上手、倹約家というA型タイプの女の子です。いい加減なB型のまひると喧嘩することも多々あり。

他の姉妹も血液型ごとの特徴を持ち、同じ姉妹なのにまったく性格が違うために、同じことをするにもバラバラな行動を取るという面白さと、それを陰ながら調査していく八代先生のコメディもの。

二巻完結となっており、最後はネタ切れっぽく終わっていますが、ささっと見る短編ものとしては、ちょうどいい感じです。

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「古見さんは、コミュ症です。」



古見さんは、コミュ症です。 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。オダトモヒト著、週刊少年サンデー連載中。

今日から始まる高校生活。特徴のないただの学生・只野仁人(ただのひとひと)は、期待に胸を膨らませて校門をくぐる。最初に出会ったのは黒髪ロングの超美少女。思い切って挨拶してみたが、奇妙な目でにらまれ、返事をしてもらえなかった……。後にその少女の名前は、古見硝子(こみしょうこ)だとわかる。そして、古見さんはコミュ症(コミュニケーション障害)で、人と話すのが大の苦手だったと判明。偶然その事実を知ってしまった只野は、古見さんの友達作りに協力することになった。

クラスのマドンナ的存在で寡黙な美人。でも、本当は人と話すのが大の苦手、「おはよう」すら言えない古見さん。周りは敬遠するけれど、本当は友達がたくさん欲しい、そんな女の子です。

只野くんは、そんな彼女にシンパシーを感じ、まったくしゃべらない彼女の友達作りを手伝うことになります。ただし、彼は特徴のないただの一般男子。彼らの通う学校には、一癖も二癖もある学友たちが通っていて、一筋縄にはいきません。

コミュニケーション能力の異常に高い幼馴染(ただし女装)、極端にあがり症の女の子など、一風変わった生徒たちと、コミュニケーション能力ゼロの古見さんを引き合わせるという、難儀な仕事に振り回されながらも、次第に古見さんと心を通わせていく只野くん。

無口な女の子、というのはよく登場しますが、本人は会話したいのにどうしてもできない、というのは珍しいのではなかろうか。現時点でまったく回復の見込みはないのですが、努力は感じる古見さん。はたしていつか二人の努力が報われるときが来るのか。

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「レストー夫人」



レストー夫人 (ヤングジャンプコミックス)

おすすめコミック。三島芳治著、週刊ヤングジャンプ増刊「アオハル」連載完結。全1巻。

この学校では、、毎年二年生が「レストー夫人」という演劇をする。
7つのクラスで同じ劇を違う台本にし、7種類の「レストー夫人」を上映する。
何かの実験なのかもしれない。

こんな書き出しで始まるお話です。

とあるクラスの「レストー夫人」の始まりから終わりまでを、複数の登場人物の視線で追っていきます。中心となるのは、ヒロイン・レストー夫人役の志野。彼女は、普段から、貴族のようなお上品なしゃべり方をしている不思議な子。ルックスがよいこともあって、すぐにヒロインに決まったが、何やら不安を抱えている様子。

劇の記録係であるスズキは、そんな志野の一挙手一投足を記録していました。授業中に記録しているところを先生に見つかってしまい、記録帳を取り上げられてしまうのですが、そのとき志野が意外な行動を起こします。

デルフィーヌ役の川名、アキノリとユーフラシー役の井上と鈴森、衣装係の石上、それぞれの役割、それぞれの小さいような大きいような悩みと向かい合いながら、徐々に劇が完成へと近づいていきます。

一つ一つが印象に残り、独自性も高い秀逸な群集劇です。また、どれもが優しい物語のため、読んだ後に心落ち着きます。さっと短時間で良作を読みたいときにオススメ。

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「かげきしょうじょ!」と「かげきしょうじょ!!」



かげきしょうじょ! 1 (ヤングジャンプコミックス)



かげきしょうじょ!! 1 (花とゆめCOMICS)

おすすめコミック。「花宵道中」の斉木久美子著、メロディ連載中。

由緒正しき歴史を持ち、美しく聡明な女子しか入学できない紅華歌劇音楽学校。卒業すると、女子だけのミュージカル劇団「紅華歌劇団」へ入団できるという、いわば養成学校である。元国民的アイドルJPX48のメンバー・奈良田愛は、とある不祥事でJPXをクビとなり、新天地を求めてやってきた。美少女だけどクールで無表情、他人に無関心な愛だったが、同じ紅華の同級生・渡辺さらさの天真爛漫さに影響され、心揺さぶられる。仲良くなりたいとは思わないが、どうしても気になってしまう愛。一方のさらさは、明るく前向きだが、無神経な発言で愛をいらだたせる。果たして二人に友情が生まれることはあるのか……? そして憧れの歌劇団へ入団できるのか?

「かげきしょうじょ!」はヤングジャンプで連載されていた入学前後の話、連載誌をメロディに移して連載再開し「かげきしょうじょ!!」(!が二つ)はその続編となります。この絵柄でなんでヤングジャンプで連載していたのかという謎の作品。一応ジャンルとしては少女漫画ではありますが、男性でも違和感なく読めます。

舞台となる紅華歌劇団音楽学校は、宝塚音楽学校をモデルとしています。生徒たちは、憧れのオスカルやアントワネットを演じるスターになるために、厳しいカリキュラムをこなしながら、友人でありライバルである仲間たちと切磋琢磨していきます。

主人公の奈良田愛と渡辺さらさの二人は、その中でも突出した存在として、ストーリーの中心人物となります。クールで不愛想なお姫様の愛と、怖いもの知らずで長身長(178cm、でかい)の男役さらさのコンビ。性格のまったく違う二人の凸凹友情ストーリーとなっています。

また、紅華歌劇団の対比として、歌舞伎も重要なファクターとなっています。女しかいない紅華歌劇団、男しかいない歌舞伎の世界。これ以上の対比があるでしょうか。ここに気付いた作者はすごいなと感心しました。ちなみに、歌舞伎に影響を受けたさらさは、誰にもまねできないスキルを身に着けていたりします。

ヒロイン二人以外も、魅力的な女の子が多い作品です。夢を目指して奮闘する歌劇学校の生徒たちは、今日も厳しいレッスンに挑んでいるのです。まだ活躍の機会はないですが、個人的に沢田千夏と千秋の双子に期待してます。何か一芸持ってそう。

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「なのは洋菓子店のいい仕事」



なのは洋菓子店のいい仕事 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。「神のみぞ知るセカイ」の若木民喜著、週刊少年サンデー連載中。

丘の上のケーキ店「なのは洋菓子店」。気まぐれな天才パティシエの長男・大夢(タイム)、店をやりくりする次男の正路(せいじ)、末っ子のぱせりの3人が経営中。ただし、お店は経営不振。その理由は……パティシエがケーキを作ってくれないから? 丘の下の和菓子屋「しらかわ」とはライバル関係にあり、しらかわの美人姉妹・ほの香とかの香ともライバル関係。正路は今日もかの香に憎まれ口をたたかれるが、本当は嫌いじゃなくて……。

煙草を吸い、やる気はないけど天才パティシエ。というとんでもないキャラの大夢。ただし、これにはやんごとなき理由があり、物語が進むにつれ、その理由に登場人物たちは振り回されていきます。

店にやってくる個性的な客人のために、さまざまな洋菓子を作ります。グルメ漫画(?)らしく、ストーリーに合わせた洋菓子がたくさん登場しますが、大夢の作るケーキはどれもおいしそうで、たまにはケーキも食べてみたいと思わせるほど。

ラブコメ要素も色濃く、幼馴染でありライバルであるかの香を中心に、さまざまなタイプの女の子が登場します。この辺りは、「神のみ」で培ったキャラクターメイキングが活かされていると思われ、テンプレから少しプラスアルファしたような個性的なキャラが多く新鮮なのが特徴です。

ケーキに恋に。甘いストーリーに癒されます。そして甘いものを食べたくなる作品です。

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「響~小説家になる方法~」



響~小説家になる方法~(1) (ビッグコミックス)

おすすめコミック。「女の子が死ぬ話」の柳本光晴著、ビックコミックスペリオール連載中。

小説「木蓮」編集部に届いた分厚い封筒。それは、新人賞の応募作品だった。データでの投稿という応募要項が守られていないため、捨てられそうになっていたが、偶然にも若手の編集者・花井の目に留まる。作者の名は「鮎喰響(あくいひびき)」、その小説は、芥川賞にも手が届くのではないかという名作だった。しかし、プロフィールがまったく記載されていないため、新人賞への推薦もままならない。はたして作者は何者なのか……。名作を埋もれさせてなるものかと、花井は奮闘する。一方、当の作者はなんと新女子高生。腕試しに応募した新人賞のことはさておき、文芸部に入部しようと門をたたくが……。

あらすじや表紙からイメージされるのは「文学少女」というフレーズであり、それは概ね正しいのですが、響の性格が非常にエキセントリックなため、そのイメージは覆されます。文学少女といえば、物静かで夢見がちで、窓際でいつも本を読んでいる印象ですが、響きは違います。

我が強く、他人が自分をどう思うが気にせず、立ちはだかる敵はぶち倒していくような強い文学少女です。文学部にはびこっていた不良の先輩を、邪魔なので躊躇なく小指をへし折り追い出す胆力。才能に恵まれ、応募作品は絶賛される文章力。自分を溺愛するイケメンの幼馴染あり。なんちゅースペックだ……。

しかし、名作と賞されるその作品が世に出るか否かは、編集者の花井にかかっている状態で物語がスタート。花井の情熱により、まずは何とか新人賞の対象作品とすることができるか? が序盤の見どころとなります。

話が進むにつれ、響が持ちジャンルとしている純文学や、小説家を志す人々にも焦点が当てられます。誰もが響の才能に嫉妬し称賛する中で、浮かれるわけでもなく、危なっかしい態度を軟化させるわけでもなく、我が道を行く響。やがて同年代のライバル候補が意外なところから出現し……。先の読めないヒロイン=先が読めない展開で、非常に続きが気になる作品です。響は大成するのか、それとも自滅するのか?

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「あそびあそばせ」



あそびあそばせ 1 (ジェッツコミックス)

おすすめコミック。「りとる・けいおす」の涼川りん著、ヤングアニマルDensi連載中。

転校生の外国人・オリヴィアは、日本の遊びに興味津々。仲の良い友達と一緒に、今日も日本の遊びを学んじゃおう♪

という名目のもと、あっち向いてホイや、鉛筆で親指から小指の間まで連続でトントンするやつ、指相撲などに挑戦していきます。普通っぽいけど情緒不安定な華子、頭よさそうだけど英語ができない香純、そして……実は金髪碧眼というだけで日本育ちのオリヴィアの3人で、遊びに真剣に向き合う変な話。

表紙はかなり美少女ライクなオリヴィアですが、友人たちも含め、本編中では変顔やバカ行動など、大分おかしなことになってます。

遊びの内容も、確かにそういう遊びだけどそこまでやることはないんじゃね? という感じにエスカレートすることが多く、負けたらわきの匂いを嗅ぐなどの罰ゲームを含め、こいつらはいったい何をやっているんだ……という笑いある展開になります。

基本的にはただ遊んでいるだけなのですが、ここまで肉付けして、笑いあるストーリーを構成できるとは素晴らしい。本格的にどうでもいい感じになる日常系の作品は、見習ってほしいぐらいです。

今後の展開にも期待。試し読みはこちら〆。

「ちこたん、こわれる」



ちこたん、こわれる(1) (ヤングマガジンコミックス)

おすすめコミック。「イモリ201」の今井ユウ著、ヤングマガジン連載中。

高校一年生・桜坂亮平(おうさかりょうへい)は、一度聞いた声は忘れない、好きな声はスマホに録音して学校で聞くという、極度の声フェチ。一方、同じクラスで、いつでもヘッドホンとマフラー着用の宮原チコは、教師に怒られてもまったくしゃべらない不思議な女の子。ある日偶然、そんなチコの声を聞いてしまった亮平は、可愛らしいその声に一目ぼれしてしまう。何とか仲良くなろうと話しかけるが、相手にしてくれないチコ。執念実って、ようやくきっかけをつかんだと思いきや、チコは事故で死んでしまう……。

死んでしまったのに、チコは普通に登校してきます。一体なぜ? 実はチコはロボットだったのです。から始まるストーリー。正確には、とある理由により、自宅からリモートコントロールしているドローン。また、ドジっこ属性が強すぎて、すぐトラブルに巻き込まれて死んでしまう体質の持ち主。その秘密を共有した亮平は、秘密がばれて学校に来られなくならないように、また迂闊に死んでしまわないように(ドローンが壊れてしまわないように)チコを全力サポートします。

「実は私は」等をモデルにしていると思われますが、ヒロインが何度死んじゃってもいい、という大義名分のもと、色々と無茶な展開を入れてきます。定番ですが、幼馴染でツンデレ気味のヒロインもおり、三角関係もあり。また、声が好き、という点も、後々重要なファクターになっていきます。惚れた声のドローンには会えても、チコ本体には会えないという設定が秀逸。チコ本人に対面する日は来るのか?

なお、単行本巻末には、破壊してしまったドローンの機体リストあり。巻が進むにつれ増えていきます。どんだけ壊れてるんだよ、という。

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「競女!!!!!!!!」



競女!!!!!!!! 1 (少年サンデーコミックス)

おすすめコミック。「揉み払い師」の空詠大智(そらよみだいち)著、週刊少年サンデー連載中。アニメ化。

新体操部でオリンピックを目指せるほどの逸材・神無のぞみ。高校卒業を控え、体育大学への推薦をもらえることになったが、稼げないことを理由に断ってしまう。貧乏な一家を支えるために、彼女が選んだのは「競女」(けいじょ)といわれるギャンブル競技の選手。強い選手になれば億単位の収入があると聞き、後先考えずに競女の選手を目指すことにしたが……。

競女の競技内容は、プールの上に置かれた浮き場の上で、手足を使わずに押し合い、浮き場外へ落とすというもの。古い例でいえば、アイドル水泳大会の浮島戦、最近の例でいえば、DOAエクストリームのどんけつゲーム。競馬のように、誰が勝つかにかける公営ギャンブルということになってます。

複数人での試合が基本で、相手を押し出す手段は主に胸と尻。ゆえにちょっといやらしい戦いになります。物語の最初の方は、ちょっとエッチだけど、競技自体は押し合うだけの地味なお話なのかな……と思って読み始めるのですが、次第に設定がぶっ飛んできて、尻で顎先をかすめて脳震盪……から始まり、ヒロインの必殺技「真空烈尻(しんくうれっけつ)」の衝撃で敵を水着ごと吹き飛ばしたり、一度触った尻の特性をコピーできる「尻の財宝(ヒップ・オブ・バビロン)」、胸をねじってから突撃するドリル乳激(パイげき)「パイ・パイル・パイパー」など、読者のはるか斜め上にイってしまいます。

こうなると単なるエロバカっぽいのですが、ストーリーも手堅く、スポ根ものとしてのお約束を抑えつつ、試合展開と勝敗で荒らしてくるので、かなり熱い(個人的な考え方ですが、主人公が毎回勝つ作品は退屈)。アニメ化も決定しており、この先楽しみな作品です。

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「私が言うとおりになる」



私が言うとおりになる(1) (ヤンマガKCスペシャル)

おすすめコミック。毛魂一直線著(すごいペンネームだな……)。ヤングマガジン連載中。

ちょっとストーカーな少女・熊野メイは、超人的身体能力の持ち主だがアホのソウくんに片思い。ソウくんと同じ大学に入りたい一心で、進路希望票を盗み見るが、第一志望は……「魔女」? 俺は魔術を使えると豪語するソウくんを、説得して踏みとどまらせようとするが、なぜか一緒に怪しげな魔術専門学校へ入学することになってしまうことに……。

普通にしていれば可愛いのに、ソウくんを思うあまり、異常な行動および多彩な顔芸を見せるメイ。寄り添う仲になりたいのに、なぜかソウの敵として対峙することになってしまいます。対するソウは、身体能力は高いのにまったく学力がなく、アホ一直線というキャラクター。

この二人のやり取りでお話は進みますが、魔術を否定するメイに実は強力な力があり、肯定するソウにはまるでないところが重要な要素となっています。メイからしたらいらない能力であり、ソウからしたら喉から手が出るほどほしい能力。その力ゆえに、トラブルが発生し、恋の行方がどんどんこじれていきます。

ただ、どんなにソウに嫌われ恨まれても、愛の力で何度でも復活するメイがたくましく、ゾンビじみた行動力で決してめげません。恋する乙女のど根性が楽しめます。二巻からはライバル伊吹も加わり、ラブコメ度アップ。絶対成就しなさそうな恋ですが、ミラクルが起こるか!?

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「オパパゴト」



オパパゴト(1) (シリウスKC)

おすすめコミック。白梅ナズナ著。月刊少年シリウス連載終了、全3巻完結。

由緒正しき女学校、薔薇ノ宮女学園で行われている疑似家族計画。ランダムに選ばれた生徒たちが家族となり、貧乏長屋から暮らしをはじめ、他の家族(ライバル)たちと戦い、生活の質を向上させるリアルおままごとバトルである。とある理由で父親役に任命された夏川春日(なつかわはるひ)は、見ず知らずの少女たちとともに、疑似家族生活を開始するのであった。

おままごとからもじったタイトルですが、タイトルに偽りなく、まさしくおぱぱごとをすることになる主人公の春日。彼女自身は学園の生徒ではなく、自分そっくりの生徒の代理として送り込まれます。もともとは粗野な性格の春日が、お上品なお嬢様学校に編入することになり、カルチャーショックを受け、また、女子なのにいきなり父親として任命されたことについては大混乱。それも嫁と一男四女の大家族!

最初は戸惑う春日ですが、一家の主として、家族をまとめるために奔走します。缶詰の開け方も知らない家族たちの面倒、新婚初夜(?)、ライバルの家族たちとの戦い……。心休まるときはない。やがて春日たちの疑似家族は、困難を乗り越え、本物の家族の絆を紡いでいきます。そんな中、急に訪れる一家崩壊の危機、そこでとった春日や家族たちの行動とは?

一応百合モノ?かと思われ(家族としてあまりにも自然すぎて感じられない)、特に嫁役の紫(ゆかり)さんは、役柄を超えて春日に愛情を注いでいきます。ぽやっとした人なのですが、本気になると色々と情け容赦ないところが魅力です。要所要所で重要な役目を担い、この人あっての春日家といえるでしょう。

もっと長く続いてもらいたかった良作。個性豊かな家族たちの個々のエピソードが見てみたかった……。とはいえ、短い中でも、エンディングは秀逸なので、ぜひとも読んで頂きたい。

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「魔法少女特殊戦あすか」



魔法少女特殊戦あすか(1) (ビッグガンガンコミックス)

おすすめコミック。原作・深見真、作画・刻夜セイゴ。月刊ビッグガンガン連載中。

かつて魔法少女として世界を救った少女・大鳥居あすか。伝説の戦いから3年後。現在は普通の女子高生として暮らしていた。しかし、多くの仲間を失った凄惨な戦いの記憶を忘れることはできず、心の枷として彼女を苦しめていた。そんな中、偶然にも友人の危機を救うことで、再び新たな巨悪との戦いに挑むことになったあすか。はたして真の安息を取り戻すことはできるか……?

その昔、魔法少女として戦い、今は年をとって少女から青年へ。平和になった世界のその後の苦悩を描く作品は何点かありますが、こちらは魔法少女時代も両親を惨殺されたり仲間を殺されたりで、かなりハードな魔法少女兵士として戦っていた経歴の持ち主がヒロイン。クールな外見ですが中身は熱血系で、正義感も強い主人公タイプです。魔法少女らしく、魔法のロッドでも武器にするのかと思いきやそうではなく、カランビット(特殊な形状のナイフ)で斬殺メインという、肉弾戦派(超強い)。

魔法少女は何人かいて、それぞれが今も何らかの活動をしていますが、あすかだけは休眠状態となっています。あなたも戦ってほしい、という元仲間の申し出に応じるか否か、戦いを望まないかつての英雄が、再び戦火の中に舞い戻るかが序盤の展開となります。まあ、戻らないと話にならないので、当然戻っていくわけですが、どうやら敵は新たな魔法少女らしい……ということが分かってきます。

魔法少女ものを下地にしながらも、ストーリーはオリジナル性が高く、アクション描写もうまいです。他の魔法少女との協力、牽制、敵対など、今後いろいろと展開できそうなところも面白いかと。

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「寄宿学校のジュリエット」



寄宿学校のジュリエット(1) (講談社コミックス)

おすすめコミック。「星天高校アイドル部」の金田陽介著、別冊少年マガジン連載中。

ダリア学園における二つの学生寮勢力、黒犬(ブラックドギー)と白猫(ホワイトキャット)。出身国のいざこざから、事あるごとに対立を続け、時には殴り合いの大喧嘩をすることも。黒犬のリーダー犬塚露壬雄(いぬづかろみお)は、喧嘩が強く仲間の信頼も厚い、理想のリーダー。彼には初等部のころから、一人の女の子に惚れていた。それは、宿敵・白猫の女リーダー、ジュリエット・ペルシアだった。許されざる禁断の恋、はたして彼の想いは届くのか……。

ベースになっているのは、シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」。愛する二人はしかし、敵対する貴族の息子娘だったというやつです。二人の逢瀬は絶対に仲間に知られてはいけない、背徳の恋。本作でもそこがベースとなっています。また、それ以前に。犬塚は想いを告げられるのか、ジュリエットはそれを受け入れられるのかが序盤のポイント。

ややネタばれすると、告白は想いを物理的にぶちかます方向で早々に成就しますが、もちろん、本筋はその後。犬塚の熱烈な支持者である蓮季、ジュリエットを守る自称騎士のスコット、異なる対立勢力などから、二人の関係がばれないように立ち回っていきます。味方を欺くためとはいえ、時にはジュリエットにアイアンクローをかましたり、サマーソルトで反撃されたりしますが、それも秘密を守るため。

障害を乗り越え、強い絆で結ばれていくであろう二人。バレたら一発で破局、リーダーとしての互いの信頼も失う状況で、いつか周囲に認められ、晴れて真のカップルとなることはできるでしょうか?

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「月曜日は2限から」



月曜日は2限から 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)

おすすめコミック。斉藤ゆう著、ゲッサン(月刊少年サンデー)にて連載中。4コマ漫画。

校則が厳しいことで有名な宝成高校。不良生徒などはいない、はずであったが……。一般的な学生・居村草輔(いむらそうすけ)は、登校中、金色に髪を染め制服をだらしなく着崩した女子生徒・咲野瑞季(さきのみずき)に出会う。なんとなく彼女に関わってしまったばかりに、「更生の世話係」または「悪友」として、学校生活を共にすることになる。

はなから校則を守ろうとせず、さらに自堕落というヒロイン瑞季と、その瑞季を嫌いにはなれず、彼女のせいでトラブルに巻き込まれても、口八丁手八丁で先生を説得してしまう居村君。そこに真面目な風紀委員長、吉原依智子(よしはらいちこ)が加わり、ゆるやかな学園生活の中で、校則を守らせることを中心としたストーリーが展開します。

基本的には全然守らない上に、屁理屈をつけてうまいこと回避しようとする、知恵比べのような様相を呈しています(まあ、それでも結局怒られる)。その間の会話劇や、とらえどころのない、ひょうひょうとしたヒロインの態度が面白い。

更生の面倒をおしつけられた居村君も、更生させる気はさらさらなく、観察者のような立場でいるのも良い感じに。次は何やるんだろうこいつ……的な立ち位置で、瑞季の言うように悪友として機能しています。必要な時にフォローをいれてくれたり、クラスでは浮いた感じのヒロインの話し相手になってあげるのも彼。

一方、風紀委員長である依智子は、瑞季を更生させるために尽力します。居村君の助けを借りながらも、毎回なんとかしようとしながらも、まったく成果があげられない、という苦汁の日々。根はやさしく、瑞季を心配してのことですが、あわれ優しさがいつも裏目に。

基本的には仲の良い友達関係の3人ですが、巻が進むにつれ、登場人物の関係性にも徐々に変化があらわれ、第6巻では瑞季に非常に大きな変化が現れます。それが何かは読んでみてのお楽しみ。

試し読みはこちら〆。

「かぐや様は告らせたい」


かぐや様は告らせたい 1 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)

オススメコミック。赤坂アカ著、集英社のオンラインコミックサイト「となりのヤングジャンプ」にて連載中。

生徒会副会長、超お金持ちのお嬢様の四宮かぐやと、生徒会長、お金はないが努力の男子、白銀御行(しろがねみゆき)。ともに眉目秀麗、学業優秀で生徒からの憧れの的でお似合いの二人。二人はお付き合いしているんでは? といううわさも広まっていた。

互いに相手を意識している二人、しかし、”自分から告白をする”ことはプライドが許さない。何とかして、自分が有利な形で相手に告白させるために、あの手この手で告白トラップを仕掛けあうのだった……。

今までなかった形の、ちょっと変わったラブコメです。映画のペアチケットを手に入れたものの、自分から映画に行きましょうを言い出せないために、相手に言わせることに全力を尽くす二人。特にかぐや様の方は自分に素直になれないタイプで、恋ではないと思い込んでいる厄介なお嬢様。

マンネリ化することなく、毎回いろいろなネタで楽しめます。
回を追うごとにデレ度は上がっていくが、ほぼ進展しないのも面白い。もうつきあっちゃえよ、レベルで焦らされるという。また、キーパーソンになりそうな、ゆるふわ系の書記もかわいらしい。

試し読みはこちら

「ゲスと神様」

ゲスと神様 (1) (カドカワコミックスAエース)

オススメコミック。濱元隆輔著、KADOKAWAのオンラインコミックサイト「ComicWalker」にて連載中。

「このクラスになったというだけで、私はこのクラスに何も求めません。」「ですので、皆さんも私に何か求めようとしないでください」

転校生・錦ミドリ。黒髪ロングの超美人だが、周りを拒絶するような発言を繰り返し、人を寄せ付けようとしない、エキセントリックな性格の持ち主。ちょっといい加減だが、ごく普通の高校生・比嘉氏アオは、ふとしたことで、彼女を助けようとするが、激しく拒絶され、憤慨する。そんな時、アオは偶然、彼女のとんでもない弱みを握る。しめしめこの間の仕返しに、と脅迫したまではよかったが……。

【神】は願いをかなえ、願いをかなえてもらったものは代償として【死神】となる。死神は、誰かの代わりに死ぬこと・【代理自殺】で、その誰かを救うことができる。死神は何度でもよみがえり、死ぬはずの人間をすくうことができる。

あれこれあった後、 死神となったアオは、他の誰かのために、一時的とはいえ「死ぬ」という行為をしなければならなくなります。あるときは屋上から飛び降り、あるときは電車に飛び込み。代わりに死ぬ行為が、人を救うことと知りながら、生き返ると知っていても死ぬのが怖い、もしかしたらそのまま死んでしまうかもしれない、そんな恐怖と闘いながら、悩み続ける日々。

すべてを見透かし、クールビューティでちょっといじわるな【神】と、もがき苦しむ若き【死神】の物語。立ち読みおよび連載はこちら。〆

「キリングバイツ」


キリングバイツ(1) (ヒーローズコミックス)

オススメコミック。原作:村田真哉、作画:隅田かずあさ、月刊ヒーローズ連載中。

人間をはるかに凌駕する戦力を有する新人類「獣人」。獣人同士の賭け試合は「牙闘(キリングバイツ)」と呼ばれ、財閥同士の勢力争いに利用されていた。偶然か陰謀か、キリングバイツに出資者として招かれた平凡な大学生・野本裕也は、向う見ずの獣人・ラーテル(ヒトミ)とともに、強敵たちに立ち向かうのであった。

「性別も体格差も関係ない、牙の鋭いほうが勝つ」。キャッチフレーズの通り、男女関係なくガチンコ勝負の変身格闘もの。獣人は元となったそれぞれの獣の特徴を受け継いでいます。主人公のラーテル(表紙の女性と動物)は、あまり知られてはいませんが、ライオンにだろうが突っかかっていくほど気性が荒く、堅い皮膚をもつ小動物、となっており、その性質と性格は元の人間であるヒトミにも反映されています(正確には元の人間の性質を反映されて動物が決定する)。

見た目はかわいい女の子ですが、巨大な獣人たちとも、十分にやりあえる小動物ヒロイン、どんな相手だろうだろうが関係ねぇ! という感じの跳ねっ返り娘と、それに引っ張られていく頼りなげな主人公。コンビでキリングバイツを勝ち抜こう、といった感じの流れ。

ライオンやらクマやらトラやら強そうな獣人が出てきますが、中でもチーターのエルザがアホかわいい…(2巻の表紙)。超スピードが魅力のチーターですが、結局のところ、猫耳生やせるやつが一番最強なのだと、改めて認識させられました……。あと猫目も重要か。

試し読みはこちら。〆

「ドロロン! お国ちゃん」


ドロロン! お国ちゃん(1) (ヒーローズコミックス)

オススメコミック。高橋寛行著、月刊ヒーローズ連載中。

セーラームーンに憧れる、中学生のお国ちゃん。ある日のこと、木の枝に引っかかり、破れた木綿を見つける。お国ちゃんは、下心からその木綿を持ち帰り修復すると、その夜、第六天魔王(シックス:♀)が現れる。彼女が言うには、実は木綿は妖怪で、助けたお礼にお国ちゃんに不思議な力を授けてくれるという。力を授けられたお国ちゃんは、暴走する妖怪たちと戦うヒロインとなったのであった。

ヒーローズ連載という事で、ヒーローもの。女子力向上という私利私欲のために戦うアホヒロインのお話。セーラームーンよろしく、謎の貴公子も登場し、案の定惚れてしまう展開。

テンポ良く話が進み、定番の展開といえど、いい塩梅に先が気になる良作。変身後の姿は何とかならなかったのかと、単行本にTENGAのチラシをブッ込んでくる横暴がなければもっとオススメできるのだが。

ちなみに個人的にはシックス様の方が好きです。試し読みはこちら