タグ別アーカイブ: 少年画報社

「夜鳴きのシィレエヌ」



夜鳴きのシィレエヌ(1) (ヤングキングコミックス)

おすすめコミック。今村陽子著、ヤングキングアワーズ連載中。一巻・二巻同時刊行。表紙を見ると独特の画風っぽく見えますが、本編はクセのない感じです。

歌で精霊を使役し、自然の力を操る「夜鳴きのシィレエヌ」と呼ばれる少女魔法使いたち。歌によってすべてを操る彼女らは、人々に恐れられ、呪われた声といわれていた。そんなシィレエヌの一人、おちこぼれの少女・ハイネは、とある街で任務を放り出し、逃げ出してしまう。一方、深窓の令嬢・マドラスは、街を逃げ回るハイネに興味を持ち、家を抜け出して一緒に行動するようになる。二人で協力し、マドラスの母のもとを目指すが……。

歌魔法とでもいえばいいのか、歌うと雨を降らせたり、風を起こしたりと多彩な現象を起こすことができます。ただし、個人の才能によって、得られる性質が異なり、例えば光のシィレエヌは光の魔法しか使えない、などの制約があります。

また、夜鳴きのシィレエヌは子供のみ。国属の機関で暮らし、弱いシィレエヌは街から依頼された小さな仕事をこなし、強力なシィレエヌになると軍隊に参加して戦うこともあります。中には歌を聴いたものを殺してしまう超強力なシィレエヌも……。

本作では、ハイネをはじめとした、何人ものシィレイヌの活躍と悲哀を描くものとなっています。まだ少女と呼ばれるお年頃。チームの仲間たちと、時に喧嘩をし、時に支えあって、命を懸けた戦いにも身を投じ、友情を深めながら成長していく物語です。

ところで。シィレエヌの発音の仕方がよくわからず。シーレイヌっぽく言えばいいのか、シレイヌっぽく言えばよいのか、シィレ・エヌのような感じなのか……。よくわからないのでアニメ化希望。

試し読みはこちら(オフィシャルにはなし)。〆

「パルパル&ロケッタ」



パルパル&ロケッタ 全1巻 (ヤングキングコミックス)

おすすめコミック。おがきちか著、ヤングキングアワーズ連載完結。

王子様と結婚したい。めちゃくちゃ強い女勇者・パルパルティーナは、玉の輿を目指して今日もモンスター退治。ついにさらわれた王子様を助け出したと思ったら、とってもぽっちゃりな残念王子だった……。そればかりか、王子・スピアンは城からも追い出されてしまった。パルパルティーナはスピアンをダイエットさせるために、今日もやせ薬(マジックアイテム)を探しながら、懲りずに玉の輿探しを続けるのだった。

強くてスタイル抜群の勇者パルパルティーナと、優しいけどちょいおデブの王子スピアン、パルパルティーナのエージェント・ロケッタの三人が中心となって話が進みます。王子を痩せさせることができるアイテムの探索依頼を受けてモンスター退治に向かうものの、誤情報でずっこけたり、別の王子を救出依頼を引き受けるものの、ちょっとイメージと違ってがっかりしたりと、コメディ冒険ものです。

とにかくテンポがよい。モンスターはほぼ瞬殺し(パルパルティーナは超強いので当然)、その後の展開で見せる感じです。連載が短くて残念ですが、オチもついて、よくまとまっています。同録されている他二篇も面白い。デブが優遇されている珍しい作品となっております。

試し読みはこちら〆。

「蒼き鋼のアルペジオ」

蒼き鋼のアルペジオ 2巻 (ヤングキングコミックス)(Amazon)

非常にオススメコミック。Ark performance著、ヤングキングアワーズ連載中。現在の最新巻は3巻。

2038年、突如として世界中に謎の艦隊群「霧の艦隊」が出現。超兵器を有する霧の艦隊に人類は太刀打ちできず、すべての海洋より駆逐される。それから17年後。霧の艦隊を裏切ったメンタルモデル・イオナを有する潜水艦「イ401」に乗り込んだ千早群像とクルー達は、霧の艦隊に戦いを挑む。

メンタルモデルとは、戦艦の人体化のこと。分かりやすく言うと擬人化。霧の艦隊はかつては無人の戦艦群でしたが、何らかの理由でメンタルモデルが生まれたらしい、という設定。ヒロインのイオナ、敵軍のヤマト、コンゴウ、キリシマ、ハルナと、左の画像2巻表紙のタカオなどが存在。大抵は甲板に立ってます。

海洋戦闘もので「沈黙の艦隊」等が好きな人はツボにはまるでしょう。敵艦のソナーに探知されることなく、いかにこちらの攻撃を当てるか。しかも相手にはクラインフィールドという強力なバリアがあり、そのバリアを無効化して攻撃を叩き込むための戦術、化かし合いが楽しめます。

個人的にお気に入りのキャラクターは左画像のタカオさん。主人公達との出会い頭に必殺の超重砲をぶっ放し(海が割れる)、追撃に18発→54分離の対潜ミサイルの雨を降らせる素敵な女性です。霧の艦隊のテクノロジーは人類を超越しているので、普通に戦ったら絶対に勝てる気がしない。戦艦なのに沈降するし。それを主人公らの知謀で覆すのが面白いわけ。〆

※この記事は201/04/18に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「アカンプリス」

アカンプリス (TSコミックス)(Amazon)

オススメコミック。「エクセルサーガ」などシュールなギャグ漫画を得意とする六道神士 (りくどうこうし)の1巻読み切り作品。少年画報社の男女逆転ものコミック誌「チェンジH」連載終了。

超お嬢様学校に転入した普通の女子高生三条宝(さんじょうたから)。転校早々はしかで寝込んでしまい、一週間ぶりに学校に来てみれば、休んでいるうちに生徒会役員に任命されていた。良家の子女で頭脳明晰容姿端麗がそろっていると噂の生徒会役員達であったが、宝が生徒会室で目にしたものは……。

主人公が男女逆転、ではなく生徒会役員が男女逆転。しかも筋骨隆々の大男ばかり。彼らはそれぞれの理由があって、他生徒にばれないように女子高生のふりをし続ける。がしかし、他の生徒は彼女ら(彼らが)男だと分かっていてからかっているという構図。

バレているとも知らず必死に演技するごつい生徒会の面々と、それをおもちゃにして楽しむ生徒たち、間に挟まれ奔走する主人公の学園バカコメディ。六道神士特有のぐだぐだ感がなく、キャラクター、ストーリー、テンポも良く、最後まで楽しめる良作です。〆

※この記事は2011/07/18に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「桃色メロイック」

桃色メロイック 1 (ヤングキングコミックス)(Amazon)

オススメコミック。福田晋一著、ヤングキング連載中。

ガテン系で元ヤン風の四宮大和。仕事に打ち込み、喧嘩も強い、ぼちぼちモテる彼だったが、惚れた相手は16歳の女子高生で自分の妹・四宮まさきだった。友人の制止も聞かず、周りの目も何のその、今日もまさきを迎えに学校へ……。

ヤングキングで妹萌え漫画をやるとこうなる。主人公は平凡な学生でもオタクでもなく、現実味のあるガテン系青年。一見まともですが、しかし中身は妹に欲情してしまうほどの危ない人。妹以外は基本的に全部ブスという怖ろしい感性を持ち、他の女のどんな誘惑も跳ね除ける鋼の変心を持っています。

一方の妹・まさきは、お兄ちゃん好きだけれど、当然恋愛感情ではなく、兄の恋心も知らないという状況。歳の割には精神年齢が低く、甘え上手の天然風。かなりキュートな女の子。さぞかしもてるでしょう。

大和の恋心は周囲の人間を巻き込みながら暴走していきます。果たして野望のままに妹と添い遂げることができるのか。それとも無事更生してまともな青年に戻ることができるのか。ヤングキングがどこまでやるのか楽しみにしています。〆

※この記事は2013/02/04に「Psychelia.com」に掲載したものです。