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「天久鷹央の推理カルテ」



天久鷹央の推理カルテ (1)

おすすめコミック。原作:知念実希人、イラスト:緒原博綺、キャラクター原案:いとうのいぢ。月刊コミック@バンチ連載中。

天医会総合病院統括診断部診療部長・天久鷹央(あめくたかお)。各科で診断困難とされた患者も、常人離れした診察術で、たちどころに診断してしまう天才女医。しかし彼女が診察するのはただの病人だけではない。河童を見た、幽霊を見たなど、患者たちが持ち込む怪奇的な事件に興味を持ち、自ら医療の力で解決に導いていく。

新潮文庫nexの同名小説のコミカライズ版となります。原作者は現役の医師であり、各話の終わりには、筆者の医療トリビアが掲載されています。

医学の力で、不可解な事件を解決していく天才ドクターの話。医療の知識を活かして、患者の症状や事件現場の状況から真相を究明しつつ、さらに病気も治してしまいます。例えるならNHKのTV番組「総合診療医 ドクターG」のような感じです。

天久先生は天才ではありますが、性格や言動にやや難があり、なんでも首を突っ込んでいったり、患者の応対がぶっきらぼうだったりします。しかし、あまりある知識と冷静な判断力で問題を看破していくところが魅力的。

いくつかエピソードがありますが、中でも「不可視の胎児」の話は秀逸。赤ん坊を妊娠したという少女、しかしエコーに胎児の姿は見られない。おそらく想像妊娠かと思われたとき……。ほか、考えさせられるようなエピソードが多く、今後も期待できます。

試し読みはこちら〆。

「兎が二匹」



兎が二匹 1 (BUNCH COMICS)

おすすめコミック。山うた著、月刊コミック@バンチ連載終了。2巻完結。

不老不死の女・稲葉すず398歳、同居している青年・宇佐美咲朗19歳。死にたくても死ねない体となってしまったすずは、毎日咲朗に自分を殺させようとするが、うまくいかず確実に自分が死ねる方法を探していた。一方の咲朗は、すずに死んでほしくない一心で、何とか彼女の心をひきとめようとする。しかしその思いは届かず、やがて悲劇的な結末が訪れることになる……。

死を望む女と、死んでほしくない青年の物語。悲劇的な結末から物語はスタートしますが、そこに至る経緯について、すずの記憶が語られていくことになります。400年近く死にたいと思いながらも生きてきたすずですが、咲朗との出会いは、彼女に生きていく活力を与えてくれる、特別なものでした。それでもなぜ死を望むのか。

悲しくなると死んでしまうといわれている兎。タイトル通り、確かに二匹の兎がいます。「悲哀」という言葉がぴったり当てはまるテーマの作品。二巻で完結の短編ですが、キャラクター、ストーリー、心情描写すべてのレベルが高く、不朽の名作と言えるでしょう。これは必読!

試し読みはこちら〆。