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「血潜り林檎と金魚鉢男」

血潜り林檎と金魚鉢男 1 (電撃ジャパンコミックス ア 1-1)(Amazon)

オススメコミック。「バニラスパイダー」の阿部洋一著、電子コミック誌・電撃コミックジャパン連載中。

「雨上がり」の「水場」で「出血」すると出現する謎の吸血鬼・金魚鉢男。彼に吸血されてしまうと、金魚になってしまい元には戻れない。妹を金魚にされてしまった葉山昊助(はやまこうすけ)は、通学中に、スクール水着に首からモデルガンをぶら下げた謎の少女・林檎に出会う。林檎は金魚鉢男に襲われてしまった人間を助けるために、被害者の血の中に潜って救う”血潜り”をやっているのだという。昊助は妹を人間に戻す手段を探すために、林檎に協力して血潜りを手伝うことになったが……。

「バニラスパイダー」「少女奇談まこら」など怪奇的、独創的な作品を描く著者の最新作。オンライン雑誌で連載中とあってマイナーな作品ではあるけれど、だからこその面白さがある。メジャー誌向きではないからこそできる内容。

なんでスクール水着なのか、どうして血潜りなんてことができるのか、金魚鉢男とは何者なのか。まったく説明がないセンス・オブ・ワンダーが、飛び過ぎておらず取っつきやすい(逆にぶっ飛んでてワケわからんけど面白いのが「エイリアン9」などの富沢ひとし作品)。

連載誌……ウェブコミックがどこまで続くか分かりませんが、だらだらと長く続けず5巻ぐらいで完結させて欲しい短期決戦系作品。期待してます〆

※この記事は2011/10/31に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「弓導士」

弓導士 1 (電撃ジャパンコミックス ア 4-1) (Amazon)

オススメコミック。あまのあめの(天野雨乃)著、電子コミック雑誌「電撃ジャパンコミックス」連載中。

姉に薦められ、弓道部の見学に来た神道悟(しんどうさとる)。そこで弓を射る美しい先輩・要弓子(かなめゆみこ)に見とれていると、君も弓を引いてみないかと半ば無理やり弓を握らされる。とまどいながらも的を目がけて集中する悟。と、的に謎の男が浮かび上がり、突然異世界に引きずり込まれる。男は悟を”弓導士”と呼び襲いかかってくるが……。

何だかわからないうちに戦いに巻き込まれ、自分の才能を活かして戦う青年の物語。行方不明の姉も自分と同じ弓導士で、戦い続ければ行方が分かるかもしれない。

まあよくあるパターンですが、拳や剣や魔法ではなく、弓道をベースに”射ち合い”ます。遠距離でばすばす射ち合うので結構新鮮。射法八節、美しい姿勢から放たれる矢と、必殺必中ルール(射られるか外したら敗北)がよい味付けに。

著者は元々成年コミックや同人誌の作家ですが、キャリアのおかげか漫画がうまく、エロに走らないところが○。まだまだ序盤ですが、今後の展開に期待〆

※この記事は2012/02/15に「Psychelia.com」に掲載したものです。

「僕のまわりの宇宙人」

僕のまわりの宇宙人 1 (電撃ジャパンコミックス ム 2-1) (Amazon)

オススメコミック。村崎久都(むらさきひさと)著、電子コミック雑誌「電撃ジャパンコミックス」連載中。

空から降り注ぐ謎の怪光線に包まれ現れた少女・刑部理知(おさかべりち)。偶然それを見てしまった此木彗星(このぎすいせい)は、秘密保持のために理知に記憶を消去されそうになるが、理知の同僚・雪原冬子(ゆきはらとうこ)の計らいで、彼女たちのある調査に協力することを条件に事なきを得る。それから彼は、学園に巻き起こる奇妙な出来事に巻き込まれていくのだった……。

ラノベ、漫画によくあるプロットではありますが(最初は原作ラノベがあるものと勘違いしてました)、微妙に定石を外してくるので思ったより面白い作品。タイトルにあるように、理知と雪原は宇宙人です。任務に熱心だけどドジの理知、ほぼ傍観者ではあるけど頭の切れる(悪知恵の働く)雪原の対象的なコンビと、二人に振り回されながらも前向きな彗星。描写がうまく、キャラクターがよく立っています。

特に雪原の飄々とした独特な言い回しは読んでいて小気味よい。この人は本当に性悪です。彼女に良いように使われる理知と彗星も何か楽しそうで、重要度がいまいち分からない彼女らの”目的”と相まって、ゆる~く楽しく読める作品です。

隔月連載と言うことで、次巻が相当先になると思いますが、楽しみにしています。〆

※この記事は2012/03/05に「Psychelia.com」に掲載したものです。